パラフォト編集部が掲載したニュースのバックナンバーです。
2004/08/02 (月)
7月30日(金)〜 8月1日(日)の3日間、東京都北区にある国立スポーツ科学センターのプールで、水泳・日本代表選手6名(ブラインドクラスのみ)とコーチ10名による合宿が行われた。この合宿では、主に「タッピング」の練習を選手とコーチが行った。
「タッピング」とは、視覚障害の選手に、ターンの距離を伝えること。釣り竿のような軽量の棒の先にスポンジをつけ、向かってくる選手の身体に触れ、ターンのタイミングであることを知らせる。タイミングが合わなければ、ターンが遅れたり、早すぎたり、確実にタイムに影響する。それどころか、時には選手がプールの壁にアタマをぶつけることさえある。このタッピングの道具を「タッピングスティック」といい、タッピングを行う人を「タッパー」と言い、タッパーはコーチが努める。
今回、パラリンピックに初めて選手団のコーチとして参加する寺西真人さんは、筑波大学付属盲学校の教員で、金メダリスト・河合純一とは13年に渡るパートナー。この合宿でも中心的な役割を果たしていた。「息はぴったりなのでは?」との質問に「ぜんぜん。ぶつけたらゴメン!」
→取材こぼればなし・神々も初観戦!/タッピングを作る「弦 株式会社」
→日本代表監督・猪飼聡さん
→ブラインドチームを支えるふたり
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