大会半ばの24日、ヘリニコのウィルチェアラグビー会場の日本対ベルギー戦を観戦して会場を後にしたら、すぐ外で小さいくてかわいいおばあちゃんにいきなり話しかけられた。 「ラグビーはどうなちゃったかしら」
その日のウィルチェアラグビー日本代表はベルギーに1点差負け。同行の小森くんとその悔しさを話していただけに、私もついつい、「1点差で負けちゃったんですよーー。もう、ほんとに惜しかったんです」と力強く返事をしてしまった。 ふと、よくよく周囲を見ると、おばあちゃんは中年の女性と二人連れ。母娘でもなさそうだし、ただでさえ日本人の観客も多くないラグビー会場で選手の関係者かと聞けば、「いえ、日本から一人で見に来たんですよ。ホホホホホ」。 同行の中年の女性はギリシャ在住のコーディネーターをしていらしゃるとのこと。日本から一人できたおばあちゃんを、連日会場に案内しているらしい。 この日は出発準備にのんびりしてしまい、ウィルチェアラグビーの日本の試合開始時間を知って、あわててとにかく終わりだけでも見られたら…と、遅まきながら会場に来たとのこと。
それにしても元気!! 御年はなんと83歳!! アテネにはオリンピックも見にきて、パラリンピックも一人で見にきてるとおっしゃる。いやースゴイ! しかも観戦は今回が初めてじゃなく、アトランタからずっと、オリンピックとパラリンピックの両方を観戦してきている、まさにアテネに舞い降りた五輪の生き字引、ならぬ女神さま。
その後はマラソン会場でもばったり会い、車いすバスケの会場でもお見かけするなど、精力的に観戦していたようだ。 パラリンピックに出ているアスリートを見て、自分も元気をもらっているというおばあちゃん。 いやいやこちらこそ、おばあちゃんを見れば、選手もみんなも元気をもらいます!!
素敵な出会いがある。これがアテネ。パラリンピック。
記事に関するご意見・感想はこちらへ
→ info@paraphoto.org
/ BBS
|