22日にヘリニコ・ベースボールセンターで行われたアーチェリー車いす女子個人戦は、前日のランキングラウンドで、いきなり72射で613点の世界記録を樹立し1位になった平沢奈古と、3位の磯崎直美が順当にトーナメントを勝ちあがり、準決勝進出を決めた。 平沢は、一回戦は相手のミスもあり142対101の余裕のある勝利だったが、2回戦は1射を残した段階で86対85の1点のみのリード。ここで相手は最後に10点を決めてきて、平沢も10点を出さないと負けるという痺れた展開にも、きっちり10点を出して勝利。1位の貫禄を見せつけた。 1回戦後は「まだ緊張しています」と語った平沢だが、2回戦の最後の1射を撃つ前は、普段はプレッシャーになるからあまり意識しないという相手の得点が目に入って、10点を取らないと負けるとわかり「ここで終わらせたらイヤだ!絶対10点取る!」と意識して、見事10点を決める勝負強さを発揮。 準決勝へとコマを進めた。
6月のジャパンパラリンピックアーチェリー大会では、その平沢を下して初優勝した中西は、ランキングラウンドでも調子が上がらず13位に。トーナメントの1回戦の相手は、平沢が先日破るまで世界記録保持者だったイタリアのファンタト・パオラ選手。 相手は実力通りにコンスタントに高得点を決めてくるのに対し、出だしは10点を2射連続したものの、中盤4点、5点を出したのが最後まで響き127対154で、1回戦敗退となった。
試合後の中西選手は「実力のある相手だったので、勝つとかではなく挑戦する気持ちでやりました。まだ団体があるので、団体では勝ちたいと思います」と語った。
アーチェリー女子はランキングラウンドの団体でも1732点を出し、もともとあったイタリアがシドニー大会で作った1659点の世界記録を大幅に更新。 個人・団体ともに、金メダルへの期待がますます高まっている。
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/ BBS
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