Paraphoto 特定非営利活動法人 国際障害者スポーツ写真連絡協議会

9月11日 (03:25)

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海辺の街の聖火リレー

なごやん

パラリンピックまであと 7日。

昨日、古代アゴラの劇場で彩火された聖火が、アテネから南方の海辺の街々を走った。

聖火を待っていたのは、オリンピックではバスケットボールやソフトボールが行われ、パラリンピックではウィルチェアラグビーが行われる Helliniko から、さらに海沿いに南へ行った Voula というこじんまりした海辺の街。とても閑静な住宅街だ。

パラリンピックのボランティアや警官がたくさん集まっている街角で待っていると、果たして、大勢の人々に囲まれて聖火ランナーがやってきた。車椅子に乗った青年だ。
 

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介助の人に押されて、街のメインストリートから、わりと細目の路地に入っていき、練り歩く。店という店から人が出てきている。床屋で頭を調髪中の人も、エプロンを掛けたまま出てきた。街中に響く「ブラボー!ブラボー!」の声。ランナーの名前を呼んでいるから、彼はたぶんこの街の人なんだろう。

声がかかるたびに、本当にうれしそうな顔になる。この日をどれほど心待ちにしていたことだろう。

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しばらく行って、待っていた別の女性ランナーに聖火が引き継がれた。
この女性の車椅子には、トーチホルダーがつけられている。最初、このホルダーにトーチを入れていたのだが、係のおじさんに「トーチ持ちたい?」「はい!」のような会話があったようで、途中からトーチを持たせてもらうと、みるみる女性の表情が晴れやかになっていった。
 

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本当に、うれしそうだ。

トーチはカンテラに入れられ、次の街へと運ばれていった。
この街と同じような笑顔が、同じような笑顔と拍手に囲まれて、トーチを運んでいくだろう。

パラリンピックまで、あと7日。
 

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