Paraphoto 特定非営利活動法人 国際障害者スポーツ写真連絡協議会

9月28日 (22:11)

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それぞれのパラリンピック

ジャーナリスト・平野誠樹

photo 今大会1勝もできず、最下位の8位で終わってしまった、アメリカの17番McKINNEY選手に試合後インタビューすることできた。負けたわりにはサバサバとした様子で話しに応じてくれた。ロシア、ブラジルと同組の厳しいグループに入ってしまって、非常に苦しいゲームばかりで、チームとして60分間集中して試合に臨むことができなかったそうだ。何とか今後チームを立て直したいと意気込んでいた。彼はアメリカでは大学の先生をしている。普段は地元のチームで週2、3回サッカーの練習をしていて、代表の試合の前には強化合宿があって、その間は1週間に6日も練習するとのこと。障害があることがどのようにプレーに影響するのか訊ねると、右、左半身の片方の機能が優れているため、そのバランスをコントロールするのが難しいそうだ。最後に日本CPサッカー代表チームに、メッセージを送ってもらった。「7年前はオランダが強かったが、今はロシア、ウクライナが強いようにサッカーの世界は事の移り変わりが早い。日本もいつかパラリンピックで活躍できる日を夢見て、戦い続けて欲しい!」。

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その次に今大会ダークホース、5位で大会を終えたイランの司令塔、7番KHOSRAVANI選手に話しを聞いた。まず微妙な判定で、本来なら準決勝に進出できたはずだと悔しがっていた。運に見放されたてしまっただけだと。それでも今大会を通してたくさんの障害者の選手、メディア、観客に出会えて良かったと笑顔で語った。彼はイランではプロのCPサッカー選手として生計を立てている。「私にとってサッカーが全て。」と、力強く語ってくれた。監督やコーチが許してくれるなら、4年後また選手としてパラリンピックに戻ってきたいと目を輝かせた。

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優勝候補と目されながら、残念ながら銅メダルで終わったロシアの若き期待のホープ、7番TCHESMINE選手に無理を言ってインタビューした。何せお気に入りの選手なので、最後に話しを聞けて良かった。このパラリンピックは悔しい気持ちしか残らなかったそうだ。全然自分のプレーに満足していなくて、もっともっとゲームの中で集中しないといけないと。闘争心が足りなすぎると自分にあきれていた。確かに初戦では気持ちが入った闘争心溢れるプレーを見せたが、その後はすっかりおとなしくなってしまった。まだ18歳のプレイヤーだ。過剰な期待はかわいそうかもしれない。それでもサッカーは自分の生きがいだから、また4年後を目指し頑張りたいと言ってくれた。まだあどけない、はずかしがりやのこの少年が、今後どれだけの選手になっていくのか、気になってしかたない。またいずれ彼に会ってみたい!

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