Paraphoto 特定非営利活動法人 国際障害者スポーツ写真連絡協議会

9月24日 (19:53)

Paraphoto Article

CPサッカー それぞれの戦い

ジャーナリスト・平野誠樹

photo

<イラン対ウクライナ 2:6>
 見たか!これが世界ナンバーワンの実力だと言わんばかりの試合内容となった。王者を本気にさせたイランを褒め称えたいとこだが、ウクライナの強さの前に彼らの健闘は霞んでしまった。イランは2点ビハインドの劣勢から、前半終了間際に2点返し試合をふりだしに戻した。このときは今大会ダークホースのイラン旋風吹き荒れるかと期待したが、ここまでだった。

photo  後半のウクライナは前半とは全く違った。集中力が研ぎ澄まされ、戦闘モード全開になっていた。暴力的な破壊力でイランを粉々に粉砕していく。必死に食らいつくが、追えども追えども、追いつくことができない王者の背中。完全にウクライナの独壇場になってしまった。

photo
 特にウクライナのエース4番DUTKO選手を中心とした、10番KABANOV選手、11番ANTONYUK選手の組み立てるトライアングルは脅威だ。絶妙なコンビネーションで横に縦に自由に動きまわり、相手の陣形が崩れたところを一気に侵略する。誰をマークすればいいのか分からないまま、敵は混乱状態に陥り崩壊していく。このチームに待ったをかける挑戦者の到来はいつか。その結末はいかなるものになるのだろうか。

photo

<アルゼンチン対アイルランド 5:2> 
 両チームにとって準決勝に進出するためには絶対に負けられない1戦だった。そんな緊迫した試合のムードをあざ笑うかのように、アルゼンチンの2トップは遊んでいた。しかしその遊戯によってもたらせられたゴールは見るものを魅了する。

photo 
 10番のSOSA Mario選手は、相手の股間を抜く南米特有のドリブル、トリッキーなヒールパス、リフティングと様々な技を駆使して、相手をもてあそんでいた。どうやって相手を抜くか、そのことしか考えていないようだ。自己中心的プレーをすることを許されたドリブラーは、レッドカードをもらって退場するまでそのスタイルを貫き通した。あっぱれである。この試合は後半両チームに退場者が出る荒れた試合になった。それは決して上等とは言えない、どんくさいサッカーがお家芸のアルゼンチンペースの試合だったことを物語っている。真面目に戦いを続けるアイルランドには何とも気の毒な試合になってしまった。しかしこれもサッカーなのである。

記事に関するご意見・感想はこちらへ → info@paraphoto.org / BBS

2004
アテネ取材プロジェクト

競技 / 日程 / メダル情報

リンク

CPサッカー

CPサッカー神幸雄のページ

a-Link 1.00

ホーム > スタッフ > 平野誠樹 > 記事本文

パラフォトとはプレスリリース|メールマガジン|NPO活動への招待
ボランティア募集|活動スケジュール|リンク|BBSお問い合せ

Paraphotoに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。
2004 Paraphoto All rights reserved.