Paraphoto 特定非営利活動法人 国際障害者スポーツ写真連絡協議会

9月20日 (01:15)

Paraphoto Article

悔し涙の銀メダル  60kg級広瀬誠選手

ジャーナリスト・河原由香里

photo初戦、準決勝と1本勝ち。軽快な動きで、技を決めていた。
「これは金メダルまでいけるかもしれない」。
会場では、広瀬選手への期待が高まっていた。
決勝戦を前にして、広瀬選手自身も「自分の技をだしきって、自分の柔道をしたい。ここまで来たので勝ちたい」と語っていた。

しかし、決勝戦は甘くなかった。

 対戦したキューバのPEREZ HECHAVARRIA Serglo Arturo選手は、力強く、広瀬選手の軽快な動きを封じてしまう。それでも、前半は、両選手の力と力がぶつかりあい、足技の掛け合いが続いていた。残り時間が3分を切ったころ、広瀬選手が「技あり」のポイントを獲得。しかし、その後は、相手の技を警戒する状態が続き、ついに「指導」をとられる。後半は、相手の繰り出す技に対応するのが精一杯という感じになり、攻め切れなかった。結局、試合終了間際に、1本とられてしまった。

「勝つつもりで来たので、悔しいです」
「相手の技について考えてきたんですが、思った以上にスピードが速く、強かった」
 試合を終えて戻る広瀬選手は、涙で濡れていた。

 今春、広瀬選手は、学校の先生になった。
5月の連休に行われた代表選手の合宿には、代表選手の中でただ一人、仕事の都合で参加することができなかった。そのような中での銀メダル獲得だ。

目標からは一つ低い表彰台。
広瀬選手が上がると、勝利を讃えて、日本人応援団からは、ひときわ大きな声が飛んだ。

【文・写真/河原由香里】

記事に関するご意見・感想はこちらへ → info@paraphoto.org / BBS

2004
アテネ取材プロジェクト

競技 / 日程 / メダル情報

a-Link 1.00

ホーム > スタッフ > 河原由香里 > 記事本文

パラフォトとはプレスリリース|メールマガジン|NPO活動への招待
ボランティア募集|活動スケジュール|リンク|BBSお問い合せ

Paraphotoに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。
2004 Paraphoto All rights reserved.