柔道会場を探して、日本人を救出した母娘−ギリシャのタクシー事情
ロッサーニさん母娘は19日、柔道会場に向かう途中道に迷い、同様にタクシーに乗りながらも道に迷っている日本人らを車に乗せ、会場にたどりついた。日本人らは、多いに感謝し、日本身体障害者陸上連盟のピンバッジを進呈した。
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日本人らとは、私、武藤歌織ほか2人。アテネでは「急がば回れ」という言葉を痛感した。 急いでいるときや荷物が多いとき、疲れて奮発ってとき、日本ではタクシーを使う。 しかし、アテネでタクシーを使うのは大きな賭けに等しい。まず、運転手が英語を使えるかどうか、次に、運転手が道を知っているかどうか。さらに、正直かどうか。この3つで当たり外れが大きい。外人嫌いのタクシーはまず、乗せてすらくれないし、タクシーに乗っても、メーターが通常より速く回るような気がするものや、道に迷ってしまい一緒に途方に暮れてしまう場合もある。だから、間に合いたければ、やたらと歩かされるけど、公共交通機関が一番ということになる。 さて、そんなこととは知らず、私たちは柔道の試合会場に行こうとタクシーを苦労して捕まえたものの、迷子になった。同じように柔道会場を目指して道に迷っていたロッサーニ母娘が、途中で私たちを請け負って乗せてくれた。 なんでも、娘のコニダリさんは、8月にオリンピック村でボランティアをして、日本人のモモコさんと仲がよかったんだとか。 私たちは、モモコさんに大いに感謝した。 ちなみに、荒涼とした丘を行ったり来たいして、どうなることかと不安な思いをしたものの、結局は、柔道73キロ級の加藤裕司選手の予選にも間に合い、苦あれば喜びありのハプニングとなったのでした。
【武藤歌織】
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/ BBS
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