「ピンバッヂを交換しませんか」と中牧昭芳さん(43)。
自転車競技の会場で、日本人応援団のグループを発見。ひときわ目立つオレンジの法被と日の丸の鉢巻姿は、長野県から来た中牧昭芳さん。 オリンピックから滞在しているという。「ピンバッジを集めているんです。パラリンピックは選手も友好的だし、年齢の高い選手もがんばっているので、応援もします」と話した。 きっかけは、長野パラリンピックにボランティアとして参加したことだという。スケート競技でボランティアをしたが、視覚障害の選手には、音を頼りに戦う競技の性格上、声を出して応援できなかったことに何か心に残るものがあったのか、次の大会も体験したくなったという。 今回中牧さんが渡しているバッヂは、2005年に長野で行われるスペシャル・オリンピック・ワールド・ウィンター・ゲームのもの。大会と長野のアピールも兼ねている。ピンバッジは、国際大会で、様々な国からの人と、気軽に交流できるきっかけの一つ。会場を歩いているとボランティアや子供たちから「バッヂ持ってる?」と声をかけられる。 中牧さんは、「どの競技を応援に行こうか、観たい競技が多いのだけど、体が一つしかないので、とても迷います」と楽しそうに話した。
メモ: Special Olympicsは、知的発達障害のある人のスポーツ・トレーニング・プログラムを提供し、また、競技会を開く国際的なスポーツ組織。ボランティアによって運営され、国際オリンピック委員会からも、オリンピックスという名称使用を正式に認められているもう1つのオリンピック。
【武藤歌織】
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