アテネパラリンピック大会−26日 ゴールボール女子は、日本が3位決定戦でフィンランドを2対1で下し、銅メダルを獲得した。また、決勝戦は、カナダがアメリカを2対1で制し、金メダルに輝いた。
日本は、センター浅井三重子選手、ライト小宮正江選手、レフト直井由紀選手の布陣で戦った。
前半は、互いにゴールを譲らず0対0で折り返した。日本はレフトを集中して攻撃されたが直井由紀が耐えた。 試合が動き始めたのは後半1分40秒。直井由紀のストレートが、フィンランドのセンターの手を弾き1点を先取。続いて、6分30秒、小宮のクロスボールでさらに、1点を追加。2対0に引き離す。 しかし、終了間際、フィンランドがクロスボールで、浅井、小宮の間を割り、一矢報いる形となったが、2対1で日本が勝利した。
試合終了後のコメントは次のとおり。 ◆江黒直樹ヘッドコーチ 「よかった。これで日本に帰れる。日の丸は重たかった。 選手がよくがんばりました。今日は、いままでやってきたことをしっかりやってもらおうと、センターの手と足先をしっかり狙っていきました。最後は、3人に任そうと思いました。 残り時間が少なくなると、音の出所がわからない攻撃をしてきたので、センターシフトを引いて、守りました」 ◆エースの小宮正江選手(28) 「今日だけは負けたくなかった。昨日は、アメリカに負けて、かなりのダメージがありましたが、みんなでアトムの歌を歌って、がんばりました。 今日は、自分のところをしっかり抑え、フィンランドの弱点を攻めていきました。日本で応援してくれている人たちのパワーも込めて投げましたので、みんなに感謝します。 実力的に、アメリカ、カナダは強いので、自分ももう一度強くなって戦えたらと思います。ゴールボールをやってきて、こんなご褒美をいただけるなんて」 ◆キャプテンの直井由香選手(41)は、 「初めての出場で、決勝戦に出ることを目標にやってきました。 アメリカに勝ちたかったけど、勝てなかったので、今度は絶対3位に、銅メダルをとろうと選手村を出てきました。守る日本、負けない日本をアピールできてよかった」 ◆チームの守護神・センターの浅井三重子選手(23) 「最後だから自分たちのゴールボールをしよう、一本一本丁寧に投げて、丁寧に取ろうといっていました。 フィンランドは、音を消すことを考えているチームで、自分たちもそういう攻撃をするので、慣れているんです。男子の球を受けて練習してきたので、きついボールもありましたけど、気力と根性と技術とチームワークとで戦いました。 こんな大きな大会で、まさか自分がここに立って勝てるなんて。パラリンピックに出るのが夢で、それがかなったら勝ちたい夢が出てきて。でも、まだ2つ負けているので、アメリカ、カナダには勝ったことがないので」 ◆直井由紀選手(41) 「自分の仕事はきっちりやりました。一本目は、スピードを変え、カーブを入れたので、入ったのではないかと思います。 自分の一番のボールを投げるには、筋力、集中力がいるので、一生懸命トレーニングをしました。若手を引っ張っていかなくてはならないし、小宮のストレートを生かすために、自分ができることをやらねばならないと思ったので。 今は、仲間もそうだけど、自分も褒めたい。 まだ、3位ですからね。次は、自分がこられるかどうかわからないけれど、後輩のために、自分でできることをできる限りやりたい」
【武藤歌織】
予選・決勝観戦レポート
・日本、米に破れる。明日フィンランドと3位決定戦
・ベンチで戦う佐野まどか選手
・予選最終・オランダ戦−1対1で引き分け
・ドイツに6対3で勝利。準決勝にリーチ
・日本代表、予選リーグ3位で準決勝へ
・フィンランドに金星、決勝への望みつなぐ
・カナダに惜敗。リーグ戦2勝2敗に
・ブラジルから白星、アメリカには力及ばず
・初戦白星でスタート
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