RIC・ブラックホークスの完勝で幕を閉じた今大会。なかでも、ひときわ目立った活躍を見せたのが、シルベスタ―・フリス選手だ。ポジションはディフェンスだが、ホッケー勘の良さと、体勢が崩れても立て直せるボディバランス、シュートの確実性などを持ち合わせたオールラウンドプレーヤーに、試合後インタビュー。
―― 今大会を振り返っての感想は?
これまで、いろいろな国に行って対戦してきたけど、今回はとくに楽しかった。ソルトレークで知り合った日本の選手とは、絆を深めることが出来たと思う。激しいチェックの後も、ちゃんとお互いのコミュニケーションがとれて、いい雰囲気で戦えた。
―― 日本チームの印象はどうですか?
ここに来る前に他のチームとも戦っていて、カナダ戦は3対1、ノルウェー戦は6対1だった。全日本戦は2対1でアメリカが勝ったけど、接近していてタフな試合だった。日本は全体的に、レベルが上がってると感じた。
―― 気になった日本選手は?
ダイスケとエンドー。ダイスケは、前日に僕が得点したときと同じ形で決めた。高いポテンシャルだ。エンドーも、あのスピードが素晴らしいね。
―― 今回、ブラックホークスは少ないメンバーながらも、ピリオドごとに得点を増やすなど、そのタフさにも目を奪われました。途中でバテませんでしたか?
今回のようなスケジュールなら、問題ない。これでバテるような鍛え方はしてない。
―― 普段はどんな練習を?
週に2、3回で、それぞれ4時間ずつくらい。ダッシュなんかもよくやっていて体を作っている。それプラス、健常者ともホッケーの練習をしている。それが役に立っているかな。
―― 今大会を通して、自分の課題があるとしたら、どういうことでしょう?
ディフェンスとして忍耐力をもって戦いたい。自分が目立った動きをしたとしても、チームの一員としてどうだったかを大切に考えたい。
―― 今後の目標は?
トリノで金をとること。それと、いまカナダとアメリカでスレッジのリーグを作ろうという動きがあるので、それを成功させたいと思っている。
●シルベスタ―・フリス Sylvester Flis
RIC・ブラックホークス所属。ディフェンス。2002年のソルトレークパラリンピックで大会MVPに選ばれた。「個人的には、いまコンピュータ系の学校に通っているので卒業することが目標」と話す29歳。アラスカ在住。
現在の位置:ホーム > 記事目次 > あらきのコラム > RIC・ブラックホークス 4番 シルベスタ―・フリス選手(DF)