2016年1月11日、東京都障害者総合スポーツセンター(東京都北区)にてパラリンピック選手発掘プログラムのステップ1が行われた。これは1人でも多く東京の選手が2020東京パラリンピックに出場し、活躍できるよう、東京都が主催している。100人の募集に対し、253人の応募があり、当日211人が参加。対象は、都内在住・在学の小学5年生以上で、競技経験は問わない。15競技の中から希望する3競技までが体験できた。2月には記録測定などで適性を見る予定となっている。
体育館で行われた開会式では舛添要一東京都知事が「できれば4年後に、この試みから選ばれた人がパラリンピックに出て、世界の選手と競えればと思っています」と語った。
「先輩アスリートの声」として、3名のパラリンピアンのトークショーも行われ、北京パラリンピック・ゴールボール入賞の高田朋枝、ロンドンパラリンピック・車椅子マラソン入賞の花岡伸和、史上最年少の13歳でアテネパラリンピックに出場したスイマー、北京、ロンドンでも入賞した山田拓朗が語った。
2階ロビーでは専門家・パラリンピアン相談コーナーが設けられた。
「パラリンピアン相談コーナー」を担当した日本パラリンピアンズ協会(PAJ)は、パラリンピック出場経験のある選手による選手会である。理事を中心にパラリンピック、障害者のスポーツの普及に貢献している。この日も、手にとって見られるように、獲得したメダルをたくさん用意し展示していた。会長の河合純一氏(視覚障害水泳金メダリスト)は、自ら「パラリンピック・クイズやりませんか?メダルもさわれますよ!」と勧誘。大日向邦子氏(アルペンスキー金メダリスト)、初瀬勇輔氏(柔道日本代表)、三阪洋行氏(ウィルチェアーラグビー日本代表)、増子恵美氏(車椅子バスケットボール日本代表)らが、パラリンピックをめざす参加者からの質問に答えていた。
パラリンピックのことをもっと知ってもらうためのクイズも実施。クイズの参加者に「パラ知ル!」ステッカーをプレゼントした。こうした日頃かの活動に愛称をつけ「パラリンピックをもっと知ろう!」を略して、「パラ知ル!」と名付け、この日にデビューした。
PAJでは、パラリンピアン自身が学ぶこと(自己研鑽)、そして経験してきたことを伝えること(理解啓発)という二つの方向から、「パラ知ル!」の活動を広く展開していく予定だ。東京都パラリンピック選手発掘プログラム・ステップ2は次回は2月11日、20日に行われ、「パラ知ル!」のブースも設けられる。