10月21日、横浜市西区にある横浜市立一本松小学校(小堀敏明校長)に、ロンドンパラリンピック水泳・銀メダリストで全盲の木村敬一選手が訪問。木村選手は体育館に集まった1年生から6年生の児童約300人と保護者にむけ、まず生い立ちや、日頃の練習、北京での初めてのパラリンピックなど、ロンドンパラリンピックでメダルを獲得するまでのことを話した。
ロンドンパラリンピックで獲得した平泳ぎの銀メダルや、バタフライの銅メダルを見せ、視覚に障害のある選手が泳ぐ場合のターンやゴールを合図する「タッピング棒」を触らせて、子供たちにわかりやすく説明した。
そして、ロンドンでは仲間の応援が最も大きな支えになったと想い出を振り返り「一緒に頑張る仲間の存在を大切にしてほしい」「競技の会場へ応援に行てほしい」と、呼びかけた。
質問タイムでは、大勢の子供たちが手をあげて、「見えなくて困ることは?」「夢をあきらめないためにどうしているか?」「今はまっていることは?」など、少しの緊張と木村選手への興味が入り交じる、楽しい雰囲気のなかで質問が続いた。木村選手は、映画を見る(聞く)のが好き、など、そのつど考え丁寧に答えていた。
木村選手は、来年9月に行なわれるリオパラリンピック(ブラジル)への出場が内定している。「つぎはまだとっていない金メダルをとりにいきます」と、リオでの意気込みを示した。
横浜市では、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を契機に、市内のスポーツ振興と機運を高めるための事業の一環として、市民局や教育委員会が企画し、横浜市内の小学校にオリンピアン、パラリンピアンを招き、特別授業を行っている。今回の市民局の企画では、10月7日に栄区の庄戸小学校をチェアスキー金メダリストの大日方邦子が訪問した。運動会への訪問の予定もあり、横浜市内の小学生とパラリンピアンの交流がはじまった。
<参考>
7月にイギリスで行なわれたIPC 世界水泳選手権大会(グラスゴー)の記事
(写真:佐々木延江)