ブラジル・リオデジャネイロで行われるパラトライアスロンのレースエントリーで、ウエイティング状態にあった木村潤平(ABCキュービック)の名前がレース直前に大会スタートリストに掲載された。日本から渡航した4人全員が出場できることになった。
3週間になるパラ水泳日本代表としての合宿と世界選手権を終え7月22日にグラスゴー(イギリス・スコットランド地方)より帰国した木村潤平(ABCキュービック)は、1週間後の7月29日より、リオパラリンピックでのもう一つの目標である、パラトライアスロンのレースを目指してブラジルのリオデジャネイロ(ブラジル)にきていた。
当初、出場者リストには名前がなく、キャンセルになる選手を待っての渡航だった。また、木村の自転車とレーサーがロストバゲージに遭い、到着が遅れた。
そんな状況の中でも、現地では4人の選手達のなかでもっともよくしゃべり、泳ぎ、マイペースに体調管理していた。2013年のロンドン・グランドファイナルのレースにトライアスロンではじめて出場した時、新たな競技でさまざまな試練を抱えて不安気にしていた時とは様子がちがっていた。
「グラスゴーで泳いで、水泳とトライアスロンの両立は難しいことがますます理解できた。異なる競技として、水泳は水泳で100パーセントの、トライアスロンは3つの種目を順番に行う1つの競技として100パーセントの練習をしていかなければならない。トライアスロンのスイムと水泳(競泳)がリンクすると言うことはできない。これから、人の2倍の時間を使った練習が必要だ」という木村。
トライアスロンのリオへのポイント獲得は今回が2戦目で、始まったばかりである。
「他の選手と同じスタートラインに立っていると思う。遅れてはいない」と木村は話す。
グラスゴーでの試合前、「レースは出てみないとわからない」と言っていた木村。泳いでわかったことは、世界選手権で良い結果を残せなかったとはいえ、集中した100メートル平泳ぎへの取り組みができたことが、木村が本来持っていると思われるトレーニングでの成長への自信と意欲をかきたてたようだ。