7月17日、グラスゴー(イギリス・スコットランド地方)トルクロス国際水泳センターで行われているIPC水泳世界選手権は5日目を迎えた。イギリスチームの活躍に湧く会場で、木村敬一(全盲・東京ガス)、鈴木孝幸(両大腿・右手欠損・ゴールドウィン)、生長奈緒美(全盲・大阪府立視覚支援学校音楽科)、江島大佑(左片麻痺・シグマクシス)の4名が決勝に出場。
木村は、得意とする男子50メートル自由形S11で昨日の銅メダルにつづき、銀メダルを獲得した。1位のSNIDER Bradileyとは1秒以上差がついているが、木村にとってまだ手の届かない存在で2着を喜んだ。
「ベストに近い記録で泳ぐことができ、満足しています。泳いでいる感じもすごくスピードが出て、午前中に比べて体もよく動いていた。かなり疲れはあるが、ほかの選手も同じ。一本一本集中していきたい」とほっとした表情で話してくれた。
日本チームが出番を待っていた世界記録をもつ鈴木の男子50メートル平泳ぎSB3。予選を難なく1位通過したものの、予選タイムより1秒近く遅いタイムで決勝を泳ぎ、スペインのライバル・LUQUE Miguelに1位をゆずった。
レース後、「タイムがよくない上に、1位をのがしてしまいショックがおおきい。後半ばてたのはわかっていたが、ここまで悪いとは思っていなかった。泳ぎをみて、原因を考えたい」とコメントした。
江島は男子50メートルバタフライS7で予選よりタイムと順位をあげることができ、決勝5位。全体的には、横の中国の選手を意識しすぎて、後半5メートルがばててしまったという。生長は予選よりタイムをあげることができた。
7種目に8名の日本人が出場し、4人が決勝にすすみ、2名がメダルを獲得した。
木村、鈴木の銀メダルで、これまでの田中康大、山田拓朗の銀と合わせて日本はリオパラリンピック出場枠4つが得られた。
20種目の予選と決勝で6つの世界新記録が更新された。
<大会5日目の日本人の記録>
木村敬一 男子50メートル自由形S11 決勝 銀メダル26.83
鈴木孝幸 男子50メートル平泳ぎSB3 決勝 銀メダル50.51
江島大佑 男子50メートルバタフライS7 決勝5位 31.99
生長奈緒美 女子50メートル自由形S11 決勝6位 34.69
山田拓朗 男子100メートルバタフライS9 予選13位 1.05.44
池愛里 女子100メートル・バタフライS10 予選10位 1:14.29
一ノ瀬メイ 女子100メートルバタフライS9 予選14位 1.17.30
小野智華子 女子50メートル自由形S11 予選11位 37.36
笠本明里 女子100メートル平泳ぎS13 予選15位 1:34.08
田中康大 男子200メートル個人メドレーS14 予選9位 2:20.53
津川拓也 男子200メートル個人メドレーS14 予選13位 2:21:21
宮崎哲 男子200メートル個人メドレーS14 予選18位 2:24.78