7月13日、グラスゴー(イギリス・スコットランド)中心街から約3kmのトルクロス国際水泳センターでIPC世界水泳選手権が開幕した。59カ国からリオパラリンピックへの目標を掲げた世界トップ・パラリンピックスイマー571名(男子337・女子234)の選手が集まった。
大会1日目、男子100メートル平泳ぎSB14(知的障害)で3年前、ロンドンパラリンピックで世界記録(1:6.69)を樹立した金メダリスト田中康大(社会福祉法人あひるの会あかね園)は、予選を4位で通過、決勝で2位ワールドレコードを破られはしなかったものの銀メダルとなった。記録は1:07:99でイギリスのQuin Scott選手と同タイムの2着。同着試合を終えた田中は、「リオにむけて頑張ります」と話した。
ロンドンからの3年間について、ロンドンの1年前よりコーチとして指導を始めた杉沼さんは、「最近は水泳の楽しさだけでなく、苦しさも覚えてきました。目の前の目標に向かうことを続けている間に、リオまでの時間があと1年になっていました」と、公式練習中に話していた。「前半のタイムを縮めること、ターンを早くすることがこれからの課題。世界も成長している中で、課題がみつかったレースになりました」と試合後に話してくれた。
ライバル、スナイダー(USA)が好調、木村は4位でメダルをのがす
男子100メートル自由形S11は、アメリカ代表スナイダーが金メダル。日本のエース、木村敬一(東京ガス)は、目標の1分を切ることができなかった。自己ベストを出したが4位に終わり、メダルをのがした。
スナイダーは、予選でも大会レコードを樹立、本戦でさらに0.81秒縮めてのゴールをきり好調のゴールドメダル。試合後インタビューで、「記録は、十分な練習を重ねてきた結果であり、とても満足している。次のリオに向けてのとてもいい経験だった。この調子で力を発揮し、メインの400メートルに持っていきたい。明日が終われば金曜日の試合まで時間があるので、少し体調を整え、最後までいいレースをしていきたい。とにかく明日の試合が楽しみでしかたがない」と興奮して話していた。
(インタビュー・榎村真弓)