2015年7月13日から19日、イギリスのグラスゴーでIPC水泳世界選手権が開催される。この大会にアメリカから、2016年リオ・パラリンピックで水泳(200M、100m 平泳ぎ)、陸上(走り幅跳び、200メートル走)トライアスロンの3種目制覇を狙っている、ルディ―・ガルシア・トルソン(26)が出場する。
ルディ―は、先天性の障害に伴い、5歳までに15回にも及ぶ足の手術を経験。その結果、ひざ下を切断し、義足を身に着ける決断をした。その後、8歳にしてパラリンピックに出場すると宣言、スポーツに取り組み、2004年にアテネパラリンピックに16歳で出場、水泳の200メートル 個人メドレーで世界新記録を樹立、見事、金メダルを獲得した。
これをはじめに彼の活躍は続いている。2008年北京パラリンピックでは、200メートル 個人メドレーで再び世界新記録で金メダル、平泳ぎで銅メダルを獲得。2012年ロンドンパラリンピックでは200メートル 個人メドレーでウクライナのイェベニー・ボデイコ選手と熱戦の末、僅差で銀メダルだった。
彼の活躍は水泳の世界にとどまらない。2009年には、アメリカのアリゾナ州で開催された長距離のトライアスロン競技、アイアンマン大会を両足義足の選手として初めて出場。2013年には陸上の世界選手権で走り幅跳びの銀メダルを獲得している。
今回のグラスゴー水泳世界選手権では、日本の中村智太郎選手も出場する100メートル平泳ぎSB7と、200メートル個人メドレーに出場予定。200メートル個人メドレーでは、世界ナンバーワンのタイトルを再度獲得し、世界新を更新できるか?2016年リオ・パラリンピックに向けて、ルディーの活躍に注目したい。