2年連続でのインド代表との試合となった。
親善試合という位置付けではあるが、非常に見どころの多い試合となった。
日本の先発メンバーは竹内真子(背番号7)、鈴木里佳(背番号8)、菊島宙(背番号10)、島谷花菜(背番号13)、藤田智陽(キーパー、背番号15)となり、キーパー藤田は国際試合のデビュー戦となった。
立ち上がりわずか30秒で、菊島が最初のシュートを放つ。1本目のシュートは入らなかったものの、その直後20秒ほどで、再び左サイドからカットインをしてきた菊島がファーを狙ったシュートを放ち、先制点を挙げた。その後も1分経たずに菊島のシュートでコーナーキックへ。本試合でも立ち上がりからコートを縦横無尽に駆けめぐり、第1ピリオドだけでも10本を超えるシュートを放つ。当たり負けしないフィジカルで存在感を示した菊島。

島谷(背番号13)も右サイドから中央へと持ち込み、シュートを放ちコーナーキックのチャンスを演出した。
インドチームは守備が続く展開となったが、キャプテンのNirmaben Thakarda(背番号10)はチャンスがあれば飛び出していこうという気迫あるプレーを見せた。
第1ピリオド残り7分、相手インドチームのゴールクリアランスを奪った菊島が再び左サイドからシュート。島谷とサイドチェンジを行い、相手を翻弄する。島谷も多くのシュートを放つなど、日本の攻撃が優勢だった。

Komal Gaikwad(背番号7)に対しては、試合途中にピヴォからフィクソへシフトした竹内がマンツーマンで守備につき、堅実なディフェンスを見せた。インドチームはなかなかチャンスを演出できず、日本チームのボール保持時間が長い展開となった。一方で、インドチームのディフェンス陣も連携しながら堅実な守備を見せ、第1ピリオドは2-0で終了した。
第2ピリオド立ち上がり2分弱、右サイドからペナルティエリアに入り込んだ島谷が利き足の左足でシュート。相手ディフェンスの間をうまく抜き、追加点を決めた。 その後、インドチームにも何度かボールが渡るが、足元にうまく収まらず流れてしまう。竹内は安定したディフェンスを見せ、ボールを奪った後、そのままトップまで駆け上がり、シュート直前まで迫る場面もあった。縦に入る動きも複数回見ることができ、また、鈴木もFK時にキッカーを任されるなど、第2ピリオドは菊島以外の選手にも点を取らせようという意図が感じられた。

その後も日本は追加点を挙げ、最終的に5-0で試合終了。試合後、島谷は「最初の入りでインドの選手を認識するのが難しく、接触が多かったが、徐々に環境に適応できた。ゴールについては練習で何度も実践してきたパターンで、それを実行できた」と語った。また、本戦で4得点を挙げた菊島は「シュートの精度や味方への足元パスにはまだ改善の余地があると感じている。そこはまだまだ練習が必要だと思う」と語り、トップ選手としての向上心を見せた。

監督の山本夏幹は「昨日もインド代表と試合をしたが、その時とは異なる戦い方を意識し、より縦への攻撃と直線的なプレーを重視した。竹内が縦に刺し込み、鈴木が受け手として入り、菊島と島谷がクロスを仕掛けるなど、ワールドグランプリ(5月大阪で開催されるIBSAブラインドサッカーワールドグランプリ2025 in うめきた)に向けて、攻撃のパターンを増やす取り組みを行っている」と振り返った。

キャプテンの鈴木も試合後の振り返りとして「フィクソの時は守備時のステップの仕方を重視。去年のインドとの対戦経験を踏まえ、一年前から課題として取り組んでいた。監督と共に練習し、チーム全体での攻撃パターンづくりにも参加することを意識した。(ピヴォの時は)2人(菊島、島谷)と連動してゴール前で動くという狙っていた動きはうまくできた。」と、語った。
国際戦のキーパーとしてデビューした藤田は「練習してきたことは日本的には出せていたと思う。試合前はワクワクしており、楽しみながらプレーできた。もともと(健常者のサッカーでプレーしている時も)コーチングを武器にしていたが、ブラインドサッカーではより質を高める必要があると感じている。選手が見えていない分、より具体的な指示が必要だと改めて感じた」と今後への意欲を語った。
インド代表のSheetal Kumari(背番号3)に試合後、日本チームの印象を聞くと、「日本のチームは素晴らしく、速く、とにかくすごい」とコメント。「今大会出場の8名のインド選手のうち、国際大会のデビューは3名。まだブラインドサッカーを始めてから数年の選手。インド全体では150名くらいの選手がいる。自身もまだブラインドサッカーを始めてから1年ちょっとなので、さらに練習が必要」と意気込みを語るとともに、今後日本の脅威になっていくのではないか、という可能性を感じた。
次の国内での大きな国際戦は、大阪で開催されるIBSAワールドグランプリ(2025年5月18日(日)〜25日(日))が控えている。 https://www.b-soccer.jp/news/27621-20250114-3 ぜひ現地で選手の驚異的なプレーを目の当たりにしてほしい。
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(写真・内田和稔 校正・中村和彦、佐々木延江)