関連カテゴリ: BEIJING2008, 中国, 国際大会, 夏季競技, 水泳, 観戦レポート, 重度障害 — 公開: 2008年9月11日 at 9:20 PM — 更新: 2024年10月26日 at 10:00 PM

鈴木が金メダル、そしてワールドレコード!

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この記事は、バックアップからの再掲載です。

9月11日、北京パラリンピック男子50m平泳ぎSB3予選で、日本水泳チームキャプテン・鈴木孝幸が、48秒49の世界新記録で通過した。記者たちの質問に答える鈴木の表情には、緊張感が漂っていたが、まだ予選であり、これから決勝に向かおうとする覚悟を固めているようにも見えた。

予選で48.49の「世界新」をたたき出した鈴木孝幸 写真・一ノ谷伸行

予選を終えた鈴木は「49秒台ぐらいが出せればと思っていた。こんなにいいタイムが出るとは思っていなかった。予選だったので、それほど気負わずいけたところがよかったのかもしれない。決勝では予選よりタイムが上げないと。いつもどおりの泳ぎができた」と答えてくれた。

そして決勝は4レーンからのスタート。5レーンには予選2位のジル・ビーセント(スペイン)がスタート。鈴木はスタートで差をつけるタイプだが、一方ジルは後半追い上げタイプの選手。しかし鈴木は予選の勢いで逃げ切り49秒06でゴール。予選のタイムには及ばなかったが、金メダルを獲得した。

パラリンピック金メダリストとなった鈴木孝幸 写真・吉村もと

鈴木、世界記録・初の金メダルの感想

「いい結果で良かったです。予選では48秒台を出せると思っていなかったんですけど、しっかりと、予選も決勝も49秒台は出したいと思っていました。自分の泳ぎに集中すれば勝てると思っていたので、自分の泳ぎに集中しました。見ていてくれる方、それぞれが僕の泳ぐ姿に想いを抱いていただければいいと思います」金メダル獲得についての感想を求めると答え、にこやかに語った。

また、アテネの頃と今とどんな風に変わったか? という質問に対しては、「自分のいるポジションも変わってきたので、責任とかそういうものがありましたけど、自分の泳ぎをするというのはアテネの頃と変わっていません。周りの皆さんが支えてくれて、体格もかなり良くなり、体力もついて後半まで泳げるようになったかなと思います」と答えた。

このあとの鈴木のレースは、14日の150m個人メドレーSM5と15日の50メートル自由形S5と続く。「まだレースがある、振り返るのはそれが終わってからです」と、喜びをかみしめながら、冷静に戦っていこうとする姿勢をみせた。彼の活躍が楽しみだ。

金メダルをかけて記者たちの質問に笑顔で応じる鈴木孝幸 筆者撮影

<Results Archive >
IPC Beijing2008 Swimming Mens50m BreaststrokeSB3
https://www.paralympic.org/beijing-2008/results/swimming/mens-50-m-breaststroke-sb3

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