関連カテゴリ: Paris2024, コラム, 夏季競技, 女子, 水泳, 水泳トップ — 公開: 2024年9月9日 at 6:31 AM — 更新: 2024年9月23日 at 11:10 AM

【パラ水泳】西田杏の挑戦は続く!ライバル・ダニエルから言葉の贈り物

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パリパラリンピック水泳10日目、最終日。開会式で日本選手団の旗手を務めた西田杏は午前中の予選で最後のレースを終えた。

9月7日、パリパラリンピックの水泳競技最終日。開会式で旗手を務めた西田杏は、女子50mバタフライS7予選に挑み、惜しくも予選敗退となった。昨年のアジアパラで好成績を収め、さらなる飛躍を誓って臨んだこのレース。しかし、世界トップレベルの競技者がそろう中、9位に終わり、決勝進出は叶わなかった。

9月7日、女子50mバタフライS7予選に出場した西田杏 写真・中村 Manto 真人

西田は、「アジアパラで決勝に進んで、それ以上の順位を目指して、この3年間努力してきました。9位という結果には本当に意味がないと感じますが、全力は尽くしました。周りのみんなが本当に速くて強くて…勝負には負けましたが、今までの努力は無駄ではなかったと信じたいです」と悔しさを滲ませた。

レースを終えた西田杏 写真・中村 Manto 真人

パラリンピックという大舞台に挑んだ西田にとって、今すぐに前向きになるのは難しいかもしれない。しかし、彼女は「やれることは全てやり切った」と強調し、次の目標を冷静に見据えている。「これから少し時間をかけて、次の目標を話し合いながら決めていきたいと思います」と述べ、次の取り組みへ向かう意欲も見せてくれた。

開会式で日本選手団の旗手を務めた西田杏 写真・中村 Manto 真人

ライバルからの言葉

一方、このレースで優勝し、世界記録を持つカナダのドリス・ダニエルは、見事にタイトルを守り、満足そうな笑顔を見せた。「今日のレースにはとても満足しています。競い合った選手たちはみんな素晴らしく、楽しいレースでした。優勝でき誇りに思っています」と振り返った。
ダニエルは、このクラス(運動機能障害;S7)が年々成長していることを自覚していた。「私のクラスは確実に速くなっています。他のクラスから移ってきた選手も多く、非常に競争が激しくなっているんです。このクラスで泳ぐのは楽しい」と語った。

女子50mバタフライS7決勝の表彰式。優勝したカナダのドリス・ダニエル(中央)

西田についても、ダニエルは温かいコメントを寄せてくれた。「彼女とは東京パラリンピックの時に初めて会いましたが、とても素敵な方でした。今回も予選で素晴らしい泳ぎを見せてくれたので、決勝に進んでほしいと思っていました。これからも西田の活躍を楽しみにしています」と語り、友情とライバルとしての競争心を示した。

今回、惜しくも予選敗退となった西田杏だが、その悔しさを胸に次なる挑戦への一歩を踏み出そうとしている。同じS7クラスの仲間と西田の挑戦はこれからまた続くだろう。

(校正・そうとめよしえ)

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