関連カテゴリ: Paris2024, マラソン, リモート取材, 陸上 — 公開: 2024年9月9日 at 1:14 AM — 更新: 2024年9月9日 at 2:15 PM

【パラ陸上】最終日マラソンでHUG Marcel、鈴木朋樹が活躍。ウガンダ選手への黙祷が捧げられる

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男子マラソンT54が行われ、スイスのHUGが東京大会からの連覇。田中は中国のJINを追いかけるもわずか0.04差で届かず、銅メダルとなった。競技後にはオリンピックに出場したが凶行により死亡したウガンダの女子ランナーRebecca Cheptegeiへ黙祷が捧げられた。

パリパラリンピック大会11日目最終日(9月8日)、陸上競技最後を締めくくる男子マラソンT54がジョルジュ・ヴァルボン公園からスタートし、アンヴァリッドでゴールするコースで行われた。レースはスイスのHUG Marcelが後続を3分あまり引き離し1:27:39で圧勝。東京大会からの連覇を果たした。また、日本の鈴木朋樹が3位、銅メダルを勝ちとった。

マラソンT54表彰式。1位 HUG Marcel(SUI)、2位IN Hua(CHI)、鈴木朋樹(JPN) 写真・中村manto真人
凱旋門を単独で駆け抜けるHUG Marcel 写真・中村manto真人

金メダルについてHUGは「すごく疲れた。特に石畳はきつかった。とても嬉しい。スタートはとても速かったので、しばらくは中国のJIN Huaと並走したが、スパートして引き離すことができた」と笑顔を見せた。

鈴木朋樹「歴史に名を刻むことができた」

日本の鈴木朋樹はレース終盤になってJINとの抜きつ抜かれつを繰り返した。一時は前に出た時もあったが、最後のスプリント勝負に敗れ、わずか0.04差の1:31:23で銅メダルとなった。

最後まで諦めずゴールを目指した鈴木朋樹(中央奥) 写真・中村manto真人

鈴木は「とてもタフなコースだった。最後のほうは、力尽きるかもしれないと思ったこともあった。しかし、両親からあきらめないことを学び、それを胸に目標に向かって努力したことが功を奏した。歴史に名を刻むことができた」と語り、今後について、「銅メダルを日本に持ち帰り、次の世代の若い人たちにこの経験を伝えて、日本の車いすレースの選手たちが成長できるようにしたい。私も次はロサンゼルスを目指す」と語った。

女子マラソンT12に出場した道下美里は3:04:23でゴール。当初4位だったが、上位のスペイン選手が失格となったため3位に繰り上がり3大会連続のメダルを獲得した。この他、女子マラソンT54に出場した土田和歌子は6位、男子マラソンT12に出場した堀越 信司7位、和田 伸也9位、熊谷 豊10位だった。

ゴールする道下美里 写真・中村Manto真人

オリンピアン・Rebecca Cheptegeiへの追悼

ブラインドクラスのレースも含め女子の最終走者が到着した後、オリンピックの女子マラソンに出場したウガンダのRebecca Cheptegeiが、パラリンピック期間中の9月5日に暴行により死亡したことを追悼する黙祷が捧げられた。後日パリ市内に彼女の名がスポーツ施設に冠される予定だという。

ウガンダからは、水泳のHusnah Kukundakweのような東京大会から出場選手の成長も見られた一方で、まだまだ社会不安が尽きない。パリオリンピック・パラリンピックを通じて最終日となるこの日にあらためて、そのような女性への暴力を断固として許さない姿勢を示した。

9月7日ウガンダから出場したHusnah Kukundakwe、女子100mバタフライS8を泳ぐ 写真・中村Manto真人

(構成・編集 佐々木延江)

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