関連カテゴリ: KOBE 2024 WPA, WPA, トラック・フィールド, 兵庫, 国際大会, 夏季競技, 義足アスリート, 観戦レポート, 陸上 — 公開: 2024年5月25日 at 1:35 PM — 更新: 2024年5月26日 at 6:18 PM

パラ陸上のシンボル、ユニバーサルリレーで日本チームは失格。銅メダルは幻に

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KOBE2024・大会8日目に行われたユニバーサルリレーで日本はベストタイムに挑戦したが失格となった。3位のタイム、銅メダルは幻となった。

神戸2024パラ陸上世界選手権・8日目。パラ陸上のシンボルと言われる「ユニバーサルリレー」が行われた。多くの観客が神戸での世界の走りを見守るなか、前回パリ(2023年)で金メダルの日本チームは熱い奮闘を見せ3位でゴールしたが、第3コーナーでレーンの内側のラインを踏んでいたことが判明し、失格となった。

レース後のフラッグパフォーマンス。このあと、日本の失格が告げられ、幻となった。 写真・中村 Manto 真人

中国チームが圧勝、2位はイギリスチーム

この試合で、1位の中国チームは圧倒的な強さを見せ、世界記録に0.5秒と迫る45.54のチャンピオンレコードで優勝した。

ユニバーサルリレーの表彰式。1位 中国、2位 イギリス、3位 インドネシア 写真・秋冨哲生

100mT37世界記録保持者のWEN Xiaoyanを擁する中国チームのメンバーは、インタビューで「今回の成績は非常に良かった。前回の成績を超えることができ、次回のパリ大会に向けてさらに頑張りたい」と語っていた。

2位のイギリスチームも、前日の800mレースで優勝したCOCKROFT Hannahが続けて出場し、47.50のシーズンベストをマークした。

イギリスチームも好タイムだった。 写真・中村 Manto 真人

障害の異なる男女4人が100mずつ走り、タッチで次の選手にバトンを繋ぐユニバーサルリレー。
日本チームは、1走を澤田優蘭がガイドランナーと共に走り、2走の辻沙絵へと繋いだ。辻は向かい風に苦戦しつつも、3走の松本武尊へバトンを繋ぐ。松本も粘りのある走りでアンカーの生馬知季に繋ぎ、最後の直線で生馬はインドネシアの選手に競り勝ち、日本は3着でゴールした。

1走:ガイドランナーと共に走る澤田優蘭 写真・中村 Manto 真人
2走の辻沙絵は向かい風に苦戦しつつも3走の松本武尊へバトンを繋ぐ 写真・秋冨哲生
日本のアンカー生馬知季(左)の疾走 中村 Manto 真人 

日本チームにとっては幻の銅メダルとなったが、前回(パリ2023)のタイムを超える走りができた。そして、チームの奮闘は神戸のスタジアムを訪れた多くの観客の心に深く刻まれた。ユニバーサルリレーでは、世界の選手が、さまざまな障害を持ちながら挑戦する姿を見ることができる。パリパラリンピックでの挑戦に向けてさらに注目したい。

(校正・そうとめよしえ、地主光太郎)

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