神戸2024パラ陸上世界選手権・3日目の5月19日、男子走り幅跳びT63(片足大腿切断)の決勝。6回目の跳躍で、Joel DE JONG(NED)が7.03mを飛び暫定トップに立った。Leon SCHAEFER(GER)は、緊張する場面で観客に拍手を求め、そのリズムを上手く自身の跳躍に合わせ、去年開催されたパリ2023パラ陸上世界選手権で自身がマークした世界記録(7.25m)にあと3cmと迫る、7.22mの大ジャンプをみせ会場を湧かせた。
試合後「雨でコンディションが良くなかったため、ブレードが滑らないように慎重に対応しなければならずタフな試合となった。日曜日の夜にも関わらず、たくさんの観客がいて試合を盛り上げてくれたのはとても嬉しいし、本当に感謝している」と語った。
山本篤はシーズンベスト6.48mで5位
6.48mを飛んだ3番目のジャンプについて、「3本目のジャンプは流れも良く、ほんとに今シーズン1番よかった。2本目のジャンプが踏切前で減速してしまった反省を活かして、スピードを落とさないで突っ込みながら踏み切っていった。それがうまくはまったのかなっていう風に思っています。しかし、メダルを取るということは絶対必要だった。自分が記録に満足するんじゃなく、多くのお客さんに魅力を伝えるには順位での勝負が必要だと、東京パラリンピック後とても感じている」と語った。
山本は5位、今大会で4位までにがパリへのハイパフォーマンス枠を得るために優位となる順位を逃した。今後行われるジャパンパラ、日本選手権で6.60m、6.65mの記録を出してパリ行きを決めたい、と諦めない姿勢をみせた。
(編集・そうとめよしえ、校正・地主光太郎)