杭州から佐賀、そしてパリへ。「第40回日本パラ水泳選手権大会」で年内のレースが終了。パラ水泳に多様な魅力を求める声も

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パリへ向かう2023シーズンの公式レースが終わろうとするなかで、パラ水泳の多様な価値を模索する言葉が語られた。

引退チームでリレーに出よう!

今大会には引退した選手たちが集まり、リレーに出場していた。一ノ瀬メイが、鎌田美希、森下友紀に声をかけ、チームを組み集まったのだ。
一ノ瀬、鎌田、森下の3人は、2013年クアラルンプールでのアジアユースパラゲームズで初めての総合大会に出場、以後、日本代表として切磋琢磨し数々の遠征、大会に参加しながらパラリンピックを目指した。注目株のスイマーだった。鎌田と森下は2020年に、一ノ瀬は2021年に引退をきめ、それぞれの道を歩んでいる。

レースに出場した一ノ瀬はミックスゾーンで久々のインタビューを受け次のように話した。

ーー引退後の選手の思いとは?

「私自身世界を目指す競技スポーツを極めてきて、そこから離れたとき何かもっといろんな形のスポーツがあってもいいんじゃないか?と思いました。パラって何かしら身体に特性がないと出られないので競技人口を増やすと言っても難しいのかもしれない。だからこそ、ただただタイムを狙う、世界を目指すだけでなく提案していかないと、競技人口も増えないです。おのおのが楽しめるかたちで水泳に関わり続けられたらすごくいいなと思います」

ーー選手への激励、観ている人への魅力
「さっきシンガポールのソフィ選手とは現役の頃から仲良く、引退してからも積極的に活動しているのをを見てくれ、自分の引退後も希望が持てる、引退というものが何かの終わりではなく、ワクワクすることの始まりなんだと言ってくれ、そういうことを感じてもらえるのはすごく嬉しい。まず自分が楽しめる形をさぐって、周りの選手にいい影響を与えられるのはすごくうれしい。今回はアスリート委員として解説をやっていますけど見てくださる方にも楽しんでいただきたい」

リレーに出場した一ノ瀬メイ(中村ブレイズ) 森下友紀、鎌田美希らのパラリンピアンがチームを組んで出場した 写真提供・日本パラ水泳連盟

(写真協力・日本パラ水泳連盟 校正・地主光太郎、そうとめよしえ)

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