10月28日午後8時30分(日本時間)、「杭州2022アジアパラ競技大会」の閉会式がオリンピックスポーツセンタースタジアムで行われた。
大会旗が3年後の開催地、愛知・名古屋に引き継がれると、愛知・名古屋を紹介する映像が会場の巨大なLEDスクリーンに映し出された。
閉会式で日本国旗をもって現れたのは、水泳の木下あいら(大阪府・三菱商事)で今大会で金メダル3個、銀メダル2個を獲得し活躍をみせた。
日本は20競技で、金42、銀49、銅59、合計150個のメダルを獲得した。参加国で3番目に金メダルが多い。金メダル42個のうち水泳が19個を獲得している。
日本選手団からは245名(選手152名、スタッフ93名)が出席、競技のため開会式には参加しなかった選手も多く参加した。
何人もの選手が、選手村の施設が清潔で個室であり、各部屋にランドリーが設置されていていつでも洗濯ができること、食事が口に合うこと、バスが遅れないこと、ボランティアが優しく接してくれたことなど、暖かい後押しがあったことを口にしていた。
コロナ禍で1年の延期となって開催された大会は、多くの観客が障害のある人のスポーツを直接目にする機会となり、観客だけでなく、競技をする選手にとっても応援が戻ってきたことは大きかったようだ。
44の国と地域から5200人近くの選手団が参加し、6日間にわたって22競技・501種目が行われ、21の世界記録、72のアジア記録、260以上の大会記録が樹立された。まさにアジアのパラリンピックと呼ぶに相応しい、大規模で洗練された温もりある大会となった。
(校正・地主光太郎)