関連カテゴリ: IBSA, IBSA Birmingham2023, イギリス, サッカー, チームジャパン, ブラインドサッカー, ブラインドスポーツ, 国際大会, 夏季競技, 女子, 新着, 観戦レポート — 公開: 2023年8月22日 at 7:26 PM — 更新: 2023年8月23日 at 12:23 PM

世界王者ならず。日本ブラサカ女子、準優勝で閉幕。IBSA2023

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ブラサカ女子、決勝戦は、菊島が先制点を奪うもアルゼンチンが逆転し勝利を逃した。日本は初の世界選手権を準優勝で終えた。

表彰式に参加した日本女子代表 提供:鰐部春雄/日本ブラインドサッカー協会

 8月21日「バーミンガム2023 ブラインドサッカー女子世界選手権」8日目。決勝戦で日本はアルゼンチンと対戦した。第1ピリオドに菊島宙(背番号10)のゴールで先制。しかし第2ピリオド8分に同点弾、残り1分45秒に第2PKを決められ1−2でアルゼンチンに敗れ、準優勝に終わった。

 第1ピリオド開始からアルゼンチンのエースストライカーYohana Aguilar(背番号10)とキャプテンのGrarcia Sosa Barreneche(背番号8)が日本陣内に積極的に侵入した。日本は全員が自陣に戻りその攻撃を跳ね返しカウンターを狙った。12分に菊島が相手陣内でボールを奪い、右へカットインし、ゴール右側にシュート。日本が先制し、そのまま1−0で前半を終えた。

先制点をあげて喜ぶ菊島(背番号10)提供:鰐部春雄/日本ブラインドサッカー協会
Aguilar(画面右)をブロックする若杉遥(中央)、菊島(左) 筆者撮影

 第2ピリオドに入ると、日本の相手陣内でプレーする回数は増えるも、AguilarとBarrenecheへの対応で攻守の切り替えも徐々に遅くなり、ボールがつながらなかった。8分にAguilarが単独のドリブルでペナルティエリアに持ち上がる。日本は4人がかりで止めきれず、ゴールキーパーの動きの逆をついたファーサイドへのシュートで同点とされた。菊島、竹内真子(背番号7)の突破で状況の打開を図るが決定的な形にもちこめない。残り1分45秒でペナルティーエリア左側でAguilarへのファールでチームとして5つ目のファールとなり第2PKを献上。Aguilarが蹴ったボールは一度ゴールポストに当たってグランドに落ち、ゴールイン。逆転を許してしまった。竹内に替えて島谷花菜(背番号13)を投入するもアルゼンチンを崩せず、1−2のまま試合終了。優勝を逃した。

ビクトリーランをするアルゼンチン代表 撮影筆者

 得点王が掛かっていた菊島は「焦り、プレッシャーがかかって自分の力を出しきれず悔しい」と振り返った。竹内キャプテンは「アルゼンチンは声がけ、テクニック、攻撃で日本を上回っていた。悔しい。今すぐでも練習したい」と語った。
 山本夏幹監督は「相手の攻撃をいなして、自分たちの形に持ち込むことがなかなかできなかった。菊島の得点は前がかりでくる相手の背後のスペースを活用することができたが、第2ピリオドで相手の厳しい攻めを押し戻せなかった。今一度、どれだけ真摯にサッカーに取り組んできたかを振り返り、次回2025年開催予定の世界選手権に生かしていきたい」と試合を振り返った。

 3位決定戦は、スウェーデンが0−0(PK 1−0)でインドを下した。最終順位と個人成績は以下の通り。

最終順位
1位 アルゼンチン
2位 日本
3位 スウェーデン

最優秀ゴールキーパー:Micaela Segovia(アルゼンチン)
得点王:Yohana Aguilar(アルゼンチン)
最優秀選手:Garcia Sosa Barreneche(アルゼンチン)
フェアープレー賞:モロッコ

(校正・中村和彦、佐々木延江、そうとめよしえ)

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