8月21日「バーミンガム2023 ブラインドサッカー女子世界選手権」8日目。決勝戦で日本はアルゼンチンと対戦した。第1ピリオドに菊島宙(背番号10)のゴールで先制。しかし第2ピリオド8分に同点弾、残り1分45秒に第2PKを決められ1−2でアルゼンチンに敗れ、準優勝に終わった。
第1ピリオド開始からアルゼンチンのエースストライカーYohana Aguilar(背番号10)とキャプテンのGrarcia Sosa Barreneche(背番号8)が日本陣内に積極的に侵入した。日本は全員が自陣に戻りその攻撃を跳ね返しカウンターを狙った。12分に菊島が相手陣内でボールを奪い、右へカットインし、ゴール右側にシュート。日本が先制し、そのまま1−0で前半を終えた。
第2ピリオドに入ると、日本の相手陣内でプレーする回数は増えるも、AguilarとBarrenecheへの対応で攻守の切り替えも徐々に遅くなり、ボールがつながらなかった。8分にAguilarが単独のドリブルでペナルティエリアに持ち上がる。日本は4人がかりで止めきれず、ゴールキーパーの動きの逆をついたファーサイドへのシュートで同点とされた。菊島、竹内真子(背番号7)の突破で状況の打開を図るが決定的な形にもちこめない。残り1分45秒でペナルティーエリア左側でAguilarへのファールでチームとして5つ目のファールとなり第2PKを献上。Aguilarが蹴ったボールは一度ゴールポストに当たってグランドに落ち、ゴールイン。逆転を許してしまった。竹内に替えて島谷花菜(背番号13)を投入するもアルゼンチンを崩せず、1−2のまま試合終了。優勝を逃した。
得点王が掛かっていた菊島は「焦り、プレッシャーがかかって自分の力を出しきれず悔しい」と振り返った。竹内キャプテンは「アルゼンチンは声がけ、テクニック、攻撃で日本を上回っていた。悔しい。今すぐでも練習したい」と語った。
山本夏幹監督は「相手の攻撃をいなして、自分たちの形に持ち込むことがなかなかできなかった。菊島の得点は前がかりでくる相手の背後のスペースを活用することができたが、第2ピリオドで相手の厳しい攻めを押し戻せなかった。今一度、どれだけ真摯にサッカーに取り組んできたかを振り返り、次回2025年開催予定の世界選手権に生かしていきたい」と試合を振り返った。
3位決定戦は、スウェーデンが0−0(PK 1−0)でインドを下した。最終順位と個人成績は以下の通り。
最終順位
1位 アルゼンチン
2位 日本
3位 スウェーデン
最優秀ゴールキーパー:Micaela Segovia(アルゼンチン)
得点王:Yohana Aguilar(アルゼンチン)
最優秀選手:Garcia Sosa Barreneche(アルゼンチン)
フェアープレー賞:モロッコ
(校正・中村和彦、佐々木延江、そうとめよしえ)