8月19 日「バーミンガム2023 ブラインドサッカー男子世界選手権」5日目。日本はグループステージ最終戦ですでにパリパラ行きを決めているトルコと対戦した。第2戦のタイ戦と同様に先制点を奪いその後もいくつかチャンスを掴むも決め切れず1−0で試合を終えた。
先発メンバーはイタリア戦、タイ戦と同じくピヴォ 後藤将起(背番号8)、右アラ 川村怜キャプテン(10)、左アラ 平林太一(6)、フィクソ 佐々木ロベルト泉(3)、ゴールキーパーの 佐藤大介(1)の布陣。第1ピリオド、キックオフ開始から、トルコもアスラン(17)、ヨクス(14)がドリブルで日本側に攻め込む。それに対して日本は後藤からどんどん高い位置でチェイス、複数人で相手を囲むような形で守備をし、自由に仕事をさせない。
残り3分を切ったところで相手キーパーの前線へのフィードをセンターサークル付近でカットした平林がやや左に流れるドリブルから、右にカットインして、ゴール右隅に低いシュートを放つ。平林の3試合連続ゴールにより日本が先行する。
第2ピリオドは、川村が主にコーナーから相手ゴールに迫るも、相手GKに阻まれて追加点に至らない。トルコの攻撃に対してはGK佐藤のコーチングの元、早い攻守の切り替えを行い、4人できっちりトルコの主力アスランに仕事をさせない。他の選手からの攻めに対しても、守護神佐藤が立ち塞がりゴールを割らせない。後半残り2分で、一度、田中章仁(背番号7)に替え平林と、園部優月(背番号14)を送り出し、前がかりとなったトルコからもう1点奪いに行こうとするが、そのまま試合終了。1-0で準々決勝を決めた。
試合後、中川英治監督は「パリパラ行きを決るための最低限の目標を果たしたに過ぎない。攻守の切り替えの早さという強みが発揮されたが、攻守とも、もう一段伸び代があることが確認できた試合だ。準々決勝でどこがきても、相手をみて、自分たちの引き出しにあるものを活用して戦い方を組み立ていく」と語った。
守護神として2試合連続クリーンシートだったGKの佐藤は、「イタリア戦の反省をいかして、コンパクトにして相手に自由を与えない守備ができている。ただ、特定の選手に意識が行き過ぎると他の選手に切り込まれることがある。そこは修正したい」とそれぞれ次に向けての課題を口にした。
グループステージの最終順位は、総得点数で日本を上回ったイタリアが1位、日本は2位となった。その結果、準々決勝では中国と対戦することになった。過去の対戦は1分4敗(うちPK負けは2回)と一度も勝っていない大きな壁だ。今日の守備にもう一段の攻撃のバリエーションを重ね、この壁をのりこえ、パリ行きの切符を手にして欲しい。
中国とのキックオフは、8月22日 18:30(日本時間)。JBFA公式チャンネルで日本語実況によるライブ配信の予定だ。是非、中国に立ち向かう日本代表に声援を送ろう。Allez Japon!(行け!日本)。
(校正・ 中村和彦、佐々木延江、そうとめよしえ)