8月17日「バーミンガム2023 ブラインドサッカー男子世界選手権」3日目、グループステージ第2戦となるタイ戦は勝ち点1の日本にとって落とすことのできない試合だった。日本は、固い守備とカウンターで攻めるタイに対して、先制点をあげ、そのあとは全員で守りを固めて勝ち切るというゲームプランを実現した。
第1ピリオド、日本はフィクソの佐々木ロベルト泉(背番号3)がシュートを放つなど、分厚い攻めを見せる。9分に平林太一(背番号6)が持ち込みゴール右隅へシュート、今大会2点目となるゴールをあげ、日本が先制する。
その後、タイは前線のPanyawut Kupan(背番号7)、Suriya Yingchuros(背番号11)が積極的に攻撃を仕掛けてくる。その度に日本はフィールドプレーヤー全員の守備で相手を跳ね返す。第1ピリオド残り1分を切るところで、この試合惜しいシュートもあったピヴォ後藤将起(背番号8)に替えて田中章仁(背番号7)を入れ守備のクオリティーをあげ第1ピリオド、1−0で折り返す。
第2ピリオド開始から攻めるタイに対して日本は自陣を固めて対応する。4分過ぎにはYingchurosが抜け出してGK佐藤大介(背番号1)と1対1になるが、佐藤がしっかりブロック。続くタイのフリーキックからのシュートも佐藤がブロックして得点を許さなかった。残り1分で田中を投入し守備を固める。その後もコーナーキックを相手に与えることもあったが、全員でタイの攻撃を防ぎ切り、1−0で勝利を収めた。
中川英治監督は、「5月のブラジルでのグランプリで準優勝、6月のフランスでの大会は3位だったが、簡単に勝ち切れる試合はなかった。接戦を制してここまでやってきた。イタリア戦は勝ち点1を確保し、今日は相手の攻めを防ぎきって勝ち点3をとったことにチームの成長を感じる。次戦のトルコは全員がボールを運べる個人の能力の高いチーム、それに対して組織で守って点を取りたいと考えている」とこれまでの試合を振り返り、トルコ戦への展望を語った。
グループAの別カード、イタリア対トルコは、2−1でイタリアが勝ち、日本とイタリアが勝ち点4、トルコとタイが勝ち点1となった。次戦、引き分け以上で準々決勝進出が決まる。運命のトルコ戦は、8月19日20:30(日本時間)キックオフ。ぜひJBFA公式チャンネルでライブ観戦し日本を応援しよう!
(校正・中村和彦、佐々木延江、そうとめよしえ)