「バーミンガム2023IBSAワールドゲームズ ロービジョンフットサル世界選手権2023」が8月16日、ウォルバーハンプトン大学ワルソールスポーツセンターにて開幕した。ロービジョンフットサルとは、弱視者(B2、B3クラス)によるフットサルで、異なる視力・視野を活かし、補いあいながらプレーする。
日本(世界ランク7位)はグループステージBでウクライナ(1)、トルコ(4)と戦い、上位2チームが準決勝に進む。もう一方のグループAは、イングランド(2)、スペイン(6)、イタリア(5)、フランス(ランクなし)で戦われる。
「世界選手権初勝利、予選突破して『一つの扉を開く』こと」が目標の日本にとって、過去4戦して1点も取れなかったウクライナとの戦いは、どこまでできるか「チャレンジ」の場と、金川武司監督は捉えていた。一方、戦時下にあるウクライナは、ロシア国境から40km離れた国内でのトレーニングを積み、この大会に備えてきた。
第1ピリオド5分、12分、18分、全てセットプレーから得点を決められ3−0で第1ピリオド終了。第2ピリオドは11分に岡晃貴(背番号8)のシュートがポストに阻まれるなど何度か相手ゴールを脅かすシーンを作ったが決めきれず。残り31秒でGK加渡主悟(背番号1)の代わりに赤崎蛍(背番号10)を入れフィールドプレーヤー5名で攻めるパワープレーを仕掛けたが、結局、得点を奪えず0-3で試合を終えた。
試合後、ウクライナのMykola Chkhailo監督は、日本チームの印象について「4年前に比べて非常に、非常に進歩した」と評価していた。
金川監督は、「まだできていない部分もあるが、日本からの長時間の移動、初戦の緊張の中、特にディフェンス、攻守の素早い切り替えとハードワークでよく頑張ってくれた。第1ピリオドは自陣に引いて狭いスペースで守り、相手の高い位置でのセットプレーに対してカウンターで攻めるというプランを持っていたが、失点が全てセットプレーだったのは誤算だった。一方で第2ピリオドはボールを奪いにいく時間を多く持てた。主軸の一人、赤崎の1対1の守備も効いていた」と振り返る。そして「ただ、次のトルコ戦で負ければ、結局いつもと同じ結果でしかない。全てはトルコ戦に。そのために今までやってきたことを惜しみなく全てを出して戦っていく」と、決意を語った。
注目のトルコ戦は、8月19日 22:45(日本時間)キックオフ。JBFA公式Youtubeチャンネルでライブ放送の予定だ。是非、日本が新しい扉を開く瞬間に立ち合おう。
<参考>
・世界選手権へ挑むロービジョンフットサル日本代表
・男女ブラサカ、ロービジョンフットサル日本代表壮行会
(校正・中村和彦、佐々木延江、そうとめよしえ)