8月2日、マンチェスター2023パラ水泳世界選手権3日目。
男子100メートル平泳ぎSB14で山口尚秀(四国ガス/知的障害)が大会記録を更新する1分03秒71で日本に第1号の金メダル、そして、パリパラリンピック内定をもたらした。
試合は、ニュージーランドのMICHEL Jakeがトップで折り返し0.04秒を山口が追った。後半は山口がリードを取り戻し、BENNETT、MICHELが山口の後を追い争った。山口は2019年ロンドンに初出場して以来世界記録を更新し続けるパラリンピック・チャンピオンだが思わぬ接戦だった。
マンチェスター出発前、横浜で行われた日本選手権の記者会見で山口は、「世界では10代の選手も、同世代の選手も成長している、うまく対抗できる自分でありたい」と話していた。今大会では日本代表チーム副キャプテンとしてもチームをリードしている。
木村敬一(東京ガス/全盲)は、今大会最終種目となる男子100メートル平泳ぎSB11に出場。予選なしの1発勝負で、木村はライバルのDORSMAN Rogier(オランダ)、CHUFAROV Danylo(ウクライナ)に敗れ、銅メダルに終わった。マンチェスターでの木村の挑戦は、先に獲得した銀メダル2個を含む3個となった。
女子100メートル自由形S13には、辻内彩野(三菱商事/弱視)が出場。ライバルで尊敬するGILLI Carlotta(イタリア)と競い4位。
初日から6レースを泳いだ16歳の木下あいらは、先輩の芹澤美希香(宮前ドルフィン)とともに女子100メートル平泳ぎSB14(知的障害)に出場。決勝に進み、木下は5位、芹澤は6位。
男子50メートルバタフライS5(上腕欠損)、田中映伍と日向楓(宮前ドルフィン)は予選でともに自己ベストを更新して決勝に進んだ。決勝では田中が日本新記録(34秒68)で5位、日向は自己ベストで6位だった。
(Photo/Sam Mellish/Manchester 2023 LOC 校正・そうとめよしえ)