「車いす3×3(スリーエックススリー) PushUpYokohama」が4月22日、トレッサ横浜で開かれた。昨年10月に千葉で初開催され2回目の開催となった今回は、BACs/Bagsy/Hermit+/Uncle break/Wizardの5チームが参加し、鳥海連志率いるBagsyが優勝。
PushUp立ち上げの経緯や車いすバスケの将来についてPushUp代表者の一人である鳥海連志にインタビューした。
ーーPushUp立ち上げについて
一つは車いすバスケットボールを親しみやすいスポーツにすること。距離感の近いスポーツにしたかったので、体育館ではなく街中でというのがテーマ。その中で車いすバスケを体験できることがパラスポーツの概念を変えると思っていて、思った以上に楽しいぞとか、車いすに乗った人でもこんなに早く動けるとか、いろんな気づきが子どもたちにあると思っています。大人が共生社会とかダイバーシティとか言わなくても、体でそれを表現していくことができると感じています。
ーー体育館ではない会場でPushUpを行うことの意味は?
5人制の車いすバスケと違い、チケットもなければ椅子も前しかない。より近い距離で見てもらえたと思うし、こういうモールの中でやることでより親しみやすいスポーツになるのではと思ってます。買い物してたら車いすバスケやってたみたいな機会を増やしていければ。興味なかった人も、興味はあったけど見たことなかった人も、そういう人たちがトレッサでやってたねみたいな話をするのを僕としては狙っています。
ーー車いすバスケを将来どういう存在にしていきたいか?
普通のスポーツにしたい。今はまだパラスポーツとか障害者スポーツみたいな色もまだまだある。子どもたちが普通にサッカーや野球で盛り上がってたり、公園で普通にやってたりするじゃないですか。車いすバスケも、その選択肢に入っていくみたいな。体育館に一台とか競技用の車椅子があれば乗ってみようって思えるし、始めるのにステップがない。フラットにこのスポーツを楽しめるのが僕の思う理想ですね。
今回の大会はトレッサ横浜リヨン広場で開かれた。土曜の午後ということもあり買い物客の通りも多く、車いす3×3の熱戦を立ち止まって見る観客の姿が見られた。コートと観客席の位置が近く、選手の息遣いまで聞こえてくる。こういう風景が特別ではなく日常の風景の中になる、そんな将来が来るのが待ち遠しい。
(編集校正・丸山裕理)