関連カテゴリ: バドミントン, 国際大会, 女子, 新着, 東京 — 公開: 2022年11月9日 at 11:53 PM — 更新: 2022年11月17日 at 1:48 PM

パラバドミントンでウクライナ初の金メダル。オクサーナ・コヅヤナ「すべての人に感謝したい」〜ヒューリック・ダイハツ BWF 2022〜

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パラリンピック強豪国、戦時下のウクライナがバドミントン世界選手権で初の金メダルを獲得した。ニューヒロイン・オクサーナ・コヅヤナのコーチは「ウクライナの歴史の新たな始まり」と。

「ヒューリック・ダイハツ BWF パラバドミントン世界選手権2022」最終日の2022年11月6日、各クラスの決勝戦が行われ、戦時下のウクライナから出場したスタンディングクラスのオクサーナ・コヅヤナ(女子SL3/ウクライナ)がハリメ・イルディス(女子SL3/トルコ)を20-22,21-18,21-14で制し、金メダルを手にした。

シャトルを追いかけるオクサーナ・コヅヤナ 写真・秋冨哲生

「どんな気持ちかなんて言い表せない。とても幸せで、この瞬間をかみしめている」ともうすぐ28歳になるオクサーナは笑顔で語った。そして「ともかく私を支えてくれたすべての人に感謝したい。まず、日本パラバドミントン連盟の平野理事長、そして私を支えてくれた日本の人たち、日本に来る前に私を助けてくれたフランスの人たちに感謝したい。今ウクライナはとても大変な時ですが、改めて、私はとても幸せです」と感謝の言葉を口にした。

勝利を決めコートに倒れ込むオクサーナ・コヅヤナ 写真・秋冨哲生

今年2月に勃発したロシア軍によるウクライナ侵攻で、故郷が戦時下にあるウクライナのパラリンピック・アスリートたちを世界中のパラスポーツが支援する場面が何度となくあった。バドミントンにおいても例外ではなかった。今回の世界選手権参加については、ウクライナパラリンピック委員会からサポートの依頼があった。ウクライナチームは選手3名、コーチ1名で10月19日に現在の拠点のフランスから日本へやってきて、大会までの期間、東京都江戸川区のパラバドミントン専用体育館、ヒューリック西葛西体育館で日本チームの合宿に合流、日本選手らと練習や生活をともにしていた。

ウクライナのパラバドミントン、歴史の幕開け

コーチと勝利を喜びあうオクサーナ・コヅヤナ 写真・秋冨哲生

金メダルを取ったことについて、ウクライナのコーチは、「まちがいなく、これは新しい歴史だ。ウクライナのバドミントンにとって初めての出来事だ。ウクライナではバドミントンは主流のスポーツではなかった。でも、これからは人気が増すだろう。そう信じる。オクサーナが歴史に名を刻み、ウクライナに初めての金メダルをもたらしてくれたのだから。ウクライナでは、サッカーやボクシング、水泳がとても人気があるが、これまで多くの人がバトミントンはアジアのスポーツだと思っていた。これから新しい歴史が始まる」と力強く語った。

(翻訳・地主光太郎 写真取材・秋冨哲生 編集・佐々木延江)

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