10月18日夕方5時頃、仁川市街を走る聖火リレーは、開会式の行なわれる文鶴競技場へ向かい、いよいよクライマックスを迎えた。
最終ランナーは、イ・ミングさん(37歳)が走ることになった。イさんは、アジアパラ競技大会の前身・フェスピック釜山大会(2002年)で日本語の通訳のボランティアをしていたそう。当時から交流があるという日本の友人も話をきいて駆けつけていた。
イさんは、2012年、スノーボードをしているところを後ろから降りて来たスキーヤーとぶつかり、首の骨を折ったことで、一命は取り留めたものの車いすの生活となった。所属する会社が、今大会のスポンサーをしていることから、イさんを聖火ランナーに推薦してくれた。自ら最終ランナーを希望したそうだ。
家族は、奥さんと2歳の娘さんの3人で暮らしている。
「まだ事故のことを知らせていない友人たちもいる。この聖火リレーに参加したのをきっかけに、知らせようと思います」と、奥さんは話していた。