北京パラリンピックの車いすカーリングは3月11日、準決勝2試合と銅メダルマッチが行われた。
準決勝は2試合同時に行われた。そのうちの1試合がスウェーデン対スロバキア。
第1エンド、スロバキアのスキップ・Peter ZATKOがラストショットをうまくハウス内に置くことができず、スウェーデンが1点スチールし先制する。その後は、お互いに点を取りあう展開となった。同点で迎えた第7エンドは、スウェーデンのスキップViljo PETTERSSON-DAHLがラストショットをハウスの中心近くにドロー。対するスロバキアは、ZATKOがラストショットでダブルテイクアウトを狙うが失敗し、スウェ―デンが5ー4とリードする。そして迎えた最終エンド。スウェ―デンは、PETTERSONががラストショットをテイクアウトを決め、6-4で勝利し、スウェーデンが決勝進出を決めた。
もう1試合は、中国対カナダ。
第1エンド、中国のスキップ・WANG Haitaoがテイクアウトを決め、1点を先制する。第2エンドは、カナダのスキップ・Jon THRSTONがラストショットでドローを決めて1点を返し、同点とする。第3エンドは、WANGがドローショットで3点を奪い4ー1。第4エンドには、THRSTONのドローショットが決まり、WANGがテイクアウトに失敗。カナダが2点を返し、4-3とする。しかし、第6エンド。THRSTONのラストショットでテイクアウトに失敗すると、WANGがドローショットに成功し、9-3とリードを広げる。第7エンドは、カナダが2点を返し、9-5。迎えた最終エンド、THRSTONの13投目が失敗となり、コンシードに。中国が決勝進出となった。
この結果、同じ日の夜に行われた銅メダルマッチは、カナダとスロバキアの戦いとなった。
第1エンドから白熱した試合となった3位決定戦。カナダは、トリノ大会から3連覇した強豪、スロバキアは今大会素晴らしい快進撃をしてここまで上がってきた。2014年ソチパラリンピックでの6位が最高のスロバキアは、初めての銅メダルマッチとなった。
第1エンド、スロバキアのスキップ・ZATKOはラストショットでドローを狙うが、ハウスの中に入れることが出来ず、カナダが1点スチールする。第2エンドは、緊張なのかZATKOがミスショットをして2-0となる。第4エンド、ZATKOがラストショットを今度は成功させ、テイクアウトで2点を返し同点に。
第5エンド、カナダのスキップ・THRSTONがドローショットを決め3ー2とする。第6エンドでは、ZATKOがラストショットでダブルテイクアウトを狙いにいくが、失敗。カナダに1点が入り4-2となる。第7エンド、THRSTONのラストショットはハウスに入らず1点のみとなり、4-3となる。
1点差で迎えた最終エンドは、更に白熱した展開となり、それぞれの選手が正確にショットをデリバリーした。スロバキアは、ラストショットの前にタイムアウトを取り作戦を立てた。ZATKOがのドローショットは、しっかりとハウス内へ。しかしTHRSTONが正確にテイクアウトを決めて4点を奪い、8-3でカナダが勝利し、銅メダルを獲得した。
素晴らしいチームワ-クと、選手たちそれぞれの正確なショットがカナダの勝利に導いた。ショット成功率もゲームトータルで78%を占め、スロバキアの64%を上回った。
お互いを称えて選手同士が言葉を交わすところは、心を打った。何より、カナダ選手の笑顔は最高だった。いよいよ今日は、前回大会金メダルの中国とスウェーデンの決勝戦だ。お互いに最高のプレ-を見せて欲しい。最後に笑うのは、中国か、それともスウェーデンか。決勝は、日本時間15時35分に開始する。