3月5日、北京パラリンピック競技初日。延慶アルペンスキーセンターで、ダウンヒルが行われ、チェアスキーの村岡桃佳が金メダルを獲得、同じくチェアスキーの森井大輝が銅メダルを獲得し、日本初のメダルがもたらされた。
村岡は、半年前の東京パラリンピックに車いす陸上で出場、この4年をスキーのためだけに費やせたわけではない。コロナ禍でテスト大会がないなか、25日に選手村に入村し3日間の公式トレーニングを経てダウンヒルに臨んだ。
DNF続出の難しい雪
「北京のコースを目の当たりにして、本当に難しいコースだと正直思った。雪質も日によって感触に違いが生じていた。それでも今日の試合では90度ターンからのすり鉢にスピードにのってつなげることができ、嬉しかった」と、村岡は難しい雪との出会いと戦いであったことを話していた。
女子の出場選手のうち、メダリスト以外の全員がDNFとなった。銅メダルは、地元のLiu Stongで、彼女は日本の伴一彦コーチから指導をうけていたこともある。
4年前の平昌パラリンピックでの初出場、今回メダルを取った、その間にどのような変化があったのか?との質問にLiu Stongは、
「中国が良い訓練環境を提供してくれたことに感謝する。私たちは毎日訓練を休まずにした。コーチが毎日用意した細心な計画通り、私たちが執行できた」と答えてくれた。
開会前に帰国したロシア、ベラルーシの仲間
「思いはすごく複雑でした。帰っていくロシアをみて、友達として参加できないのは思わずお互い泣いてしまうこともあった。見送れてよかった。彼らの分も頑張ろうと思ったし、彼らのいい滑りをビデオでみて、ちょっとでも取り入れようと思ったりして気持ちを高めたレースでした。彼らの無念の魂をうけついで頑張りたい」と小池岳太はミックスゾーンで話してくれた。
停戦協定を破る政府のとばっちりをうけて選手が帰国しなければならなくなった。選手たちとはトリノ大会からの付き合いがあるという。
北京、延慶でのアルペンスキーが始まった。