トリノパラリンピック(2006年)から行われている車いすカ-リング競技は、今大会で16年目(5回目)になる。トリノでは8チームで始まった大会はバンクバ-(2010年)で10チームまで成長した。今大会は12チームだったが、昨日の記者会見でロシアの不参加が決まり11チームが出場する。
今回ピックアップしたい選手は、初めてのパラリンピック出場が叶ったラトビアのポリナ・ロズコワである。
ポリナ・ロズコワは、198年10月12日ラトビアのリガで生まれた。
2009年、スノボ-ドの練習中に事故にあい脊髄を損傷した。12年の間車いすでの生活を送っている。2016年にはリオパラリンピックにフェンシングのラトビア代表として女子個人エペカテゴリ-Aに出場、プール1で6位で終わる。
しかし彼女の挑戦は終わらなかった。2011年から車いすカ-リングに挑戦する。夏・冬の二刀流だ。2017年、それまでスキップとしてプレーしていたオジャ-スに代わり、ラトビア代表スキップとなり活躍している。
北京パラリンピックへの出国を控えたポリナにインスタグラムを通して直接今の気持ちを聞いてみた。
「トリノ大会から16年が過ぎ、今回は私たちにとって最初の大きなパラリンピック経験となります。以前の大会では、負けることもあり、課題にストレスを感じることもありましたが、チームとしてはとても素晴らしく、誇りをもっています。
私が怪我をしてカーリングを始めた時、まわりには車いすで競技する人はいませんでしたが、カーリング競技者の方々の温かい協力があり、練習場所が自宅から数キロ離れていましたが、継続し挑戦することが出来ました。私たちは、パラリンピックという大きな大会に出場できることが幸せで、誇りに思っている」とダイレクトに返信してくれた。
2021年10月、北京パラリンピックと同じ会場で車いすカ-リングの世界選手権大会が行われた。ラトビアも出場して、ラウンドロビンでは韓国、ノルウェーに勝利するなど、強豪国にも勝利できる実力を見せている。
北京パラリンピックでは、スキップとして戦略をたてつつチ-ム司令塔として導けるかがラトビアの勝利の鍵となる。いよいよ開幕する北京で、ラトビアの旗手として更新する。胸を張っての行進する姿が楽しみだ。
(編集校正・佐々木延江)