2月27日、日本とカナダに住むパラフォトの現地取材班(先発隊)が「北京2022冬季パラリンピック競技大会」のMMC(メインメディアセンター)に到着、合流した。
今回、北京側の拠点はIBC(International Broadcast Center)とMPC(Main Press Centre)が同じナショナルコンベンションセンター(MMC)内にある。スキー競技の行われるマウンテンエリアには、張家口にIBCとMPCがそれぞれ別の場所に設置されている。
クローズドループと通常渡航どう違う?
このコロナ禍で中国への渡航者は激減している。ビジネス渡航もオリパラ関係者がほとんどと言えるだろう。通常の航空便は少なく、選手だけでなく関係者全てがチャーター便で入国する。ホテルは組織委員会が契約する指定のクローズドループ対応のメディアホテルを予約しなければならない。
筆者は14年前の夏の北京パラも取材し2度目となる。前回とは何もかもが異なるが、とくに今回チャーター便での渡航費用が20〜25万円、宿泊はメディアホテルに限られている。前回とは参考にできないくらいお金がかってしまった。
コロナ対策下ではオリパラ組織委員会が改版を重ね作成するコロナ対策マニュアル「Playbook」が最優先される。コロナ対策下での中国への渡航者は、中国大使館指定の方法で2回のPCR検査と陰性証明書が必要となるとされているが、「Playbook」の記述と大使館の指示と異なっていた場合、「Playbook」の記述が優先となると言われている。
物理的ループは北京首都国際空港からだが、少なくとも渡航14日前からアプリでの健康チェックが始まっている。到着後は毎日行われ、陽性反応だけでなく受診記録がない場合はアラートが鳴り競技会場へは入れない。 半年前の東京大会にカナダから入国した中村真人カメラマンは、「東京のバブルと北京のクローズドループでは厳しさがまったく違う」と到着の感想を語っていた。
北京パラリンピックは3月4日に開会式が行われ13日までの10日間、北京市を中心に延慶、張家口の3つのエリアでパラスポーツ最高峰の舞台が準備されている。コロナ対策はそれと並行して広大なスケールの建物や会場を含むエリアで関わる全ての人にクローズドループでの生活を求め管理している。
日本選手団は25日に現地入り、初めて隣国のパラウインターに触れているところだ。オリンピックを戦った地で、どんなパラリンピックが開催されるのか。
2月27日;到着の様子・フォトギャラリー(PARAPHOTO Facebook)
(写真取材・中村 Manto 真人、校正・久下真以子)