関連カテゴリ: インタビュー, サッカー, ブラインドサッカー, ブラインドスポーツ, 夏季競技, 日本選手権, 神奈川 — 公開: 2022年1月12日 at 1:58 AM — 更新: 2024年9月17日 at 11:20 PM

日本代表を押さえ若手が躍動 アクサ ブレイブカップ ブラインドサッカー 日本選手権

準決勝ラウンドの戦い終わって

free bird mejirodai・鳥居健人、コルジャ仙台・齋藤に準決勝ラウンドの戦いを終えての振り返りや決勝ラウンドに向けた意気込み、ブラインドサッカーの魅力などについてインタビューを行った。

チームのレベル向上を実感できて嬉しい:鳥居健人

インタビューに答える free bird mejirodai 鳥居 健人
インタビューに答える free bird mejirodai 鳥居 健人 写真 秋冨哲生

Q:プレイはイメージ通りにできたか?
A:体育館ということで、すごく僕個人もチームもなんですけど、普段は人工芝で外でやっているというところで、その入りっていうのをすごく重点的にやろうっていうのはチームでも話をしていましたし、自分の中でも意識をしていて、練習もこれまでの練習この2試合が体育館と決まったところで、そこからの練習をうちは基本的に体育館でやるように調整してきていて、本当に個人としてもチームとしてもいい準備をしてきて試合に入っていけたので、そういう意味ではそんなに焦ることもなく、ボールフィーリングだったりとか、声の反響だったりとかその辺も全部想定範囲内というか、そういった形で落ち着いて入れたかなというところです。

Q:仙台の7番佐藤選手が強かったと思うが対策は?
A:彼はとても良い選手、得点力が高い選手なので、これまでも良いプレイ、良い得点というのを何本もしてきています。ただそれに対して僕らは全部見て、見えない選手は言葉で説明してもらって、彼がどういうプレイをするのか、どういうボールタッチをするのか、どういうシュートを打ってくるのか全部頭の中に入れて、全員でイメージを共有して、しっかり準備して彼と対峙したので。正直最初、そうは言っても肌で感じないと分からないところが僕らにはあるので、ちょっとやっぱり不安はありましたけど、そこもしっかり準備してたので、しっかり対応はできた。1失点はしてしまいましたけど、それだけで終えられましたし、守れたところは多いかなって思います。

Q:たまハッサーズの試合の組み立て方は?
A:本当に強いチームですし代表選手もいらっしゃるチームというのは分かっていた所ですけど、僕らもある程度ここまで勝ち上がってきたという自信は持っているチームなので、決してネガティブになることはなく、本当に力と力でぶつかり合おうという強い気持ちで、向こうもそうだったと思うんですけど、こっちも攻めの気持ちで戦いました。さっきチームの振り返りミーティングでも僕が言ったんですけど、本当にチームとして4人で守って4人で攻めるというところで、そこはこの試合においては上回ることができていたのかなと。なのでしっかり勝利という形で結べたのかなぁと思います。

Q:決勝ラウンドに向けての意気込みを
A:本当にこういう状況の中で運営してくださっている人とか、今日とかも観客が難しい中で、観客を入れてやってくださってますし、そのところはすごく感謝です。僕らはやっぱり観客がいる中でプレイするということがすごくやりがいを感じますし、そういうおかげで良いプレイができたっていうところも当然あると思います。もちろんチームとしてっていうのもそうなんですけど、ブラインドサッカー全体というところで、2週間後の最終試合になりますので、そこで僕らができる一番良いプレイをして、見てくださっている方々にも良い試合だったねって言ってもらいたい。結果僕らがやりたいことをやって力を出し切れば結果はついてくるかなと思っています。

Q:2試合とも前半得点して後半下がってという感じでどちらかというと守備重視だったのですが、ゲームプラン通りだったのか?
A:ゲームプランとしては、4人で守って4人で攻めるというのは常に変わらないところで、シチュエーションに応じて誰が前に行くのか誰が後ろに行くのかっていうところはその展開に応じてというところだった。その結果、たまたまどちらの試合も前半僕が得点することができて、後半守備っていうところでもう、僕自身がチームから信頼されているところもありがたい。そういう意味で守備に回ったっていうところはありますけど、チームとして守りに入ったという訳ではなくて、しっかりその間、園部だったり丹羽だったりが前でプレイしてくれて、それはチームとして4人で守って4人で攻めるという表現ができました。

Q:丹羽さんも園部さんも攻撃力が増してきてチームの攻めと守りが上がって来ているのはどうか?
A:丹羽、園部、永盛もそうですけど、すごいレベルが上がって来ているっていうのは、僕自身感じてますし本当に嬉しいことです。正直今までは鳥居のチームと言われてしまっていて、僕自身嬉しくなくって、そう言われないように努力した。彼らもしっかりレベル上げて来てくれてますし、そのおかげで4人で守って4人で攻める表現できるようになって来たので、ようやくスタートラインかなって感じですね。これからは4人の全体のベースをどんどん上げていくというところで、僕自身ももっともっと向上していかないといけないですし、彼らももちろんそのつもりでやってくれると思いますし、チームとしてレベルを上げていけるかなと思ってます。

Q:鳥居選手にとってのブラインドサッカーの魅力は?
A:やはり視覚障害者って普段なかなか自由に動き回る走り回ることが難しいと思います。ただブランドサッカーって本当に自分のひらめきだったりとか自分のイメージっていうところを自由に表現できる場所。個人としても自由ですし、個人と個人が協力し合うとか、組織としてとか、そういったところも普段僕たちって難しいところではあるんですけど、そういったものが表現できる場所。それによってすごく良いプレイにつながる。今日体験会とかもやって頂いてそういった方たちにはお分かり頂いたと思うんですけど、本当に僕たち見えない中でやっていますので、僕らにとっては当たり前なところはあるんですけど、そこ全く見えていないところでのプレイというところを意識して見て頂いて、かつ良いプレイだねとか、すごいなぁとか思ってもらえるっていうところが嬉しいですし、僕らもそれを自由に表現できるというところに喜びもありますし、本当にそういったところが魅力かなって思います。

たまハッサーズ戦でのシュートを自信に:齋藤陽翔

インタビューに答える コルジャ仙台 齋藤 陽翔
インタビューに答える コルジャ仙台 齋藤 陽翔 写真 秋冨哲生

Q:決勝ラウンドに進むことができた本日の試合の振り返りを
A:1試合目は自分の中でもあんまり調子は良くなくて、ディフェンスとかでも中途半端になるというところがいっぱいあったんですけど、2試合目に行く前にある程度気持ちの切り替えはできたのかなぁと思いました。2試合目で一応点数は取れたので、少しは貢献できたんじゃないかなと思いました。

Q:2試合目やるにあたってチームで切り替えたことはあったか?
A:特にそういうのは聞いてなかったがみんな個々に気持ちを切り替えられたのかなって思いました。1試合目の最初はガタガタっていうか、ガチガチだったので、僕自身もガチガチになっちゃって。

Q:若さというのは体力面でも自信がありましたか?
A:今15歳、高校1年生です。体力はチームの中でもすごい言われ続けているところなんですよね。お前体力ないよって、めちゃくちゃ言われてて(笑)。昔に比べると走れるようになってきたかなとは思います。

Q:決勝ラウンドへの意気込みは?
A:決勝ラウンドは関西の方から上がってきた広島と戦うと思うんですけど、もちろんしっかり戦い抜いて最後は納得のいく結果で終われるようにこれから生活していって、結果はどうあれ最後は笑って帰れるようにしたいなと思います。

Q:たまハッサーズから点を取りたいという願いは叶いましたか?
A:願いは叶ったと思います。ずっと取りたいと思っていたので。

Q:たまハッサーズと戦ってみてどうでしたか?
A:とんでもなく強かったです。ディフェンスに行った時のあたりがすごい強くて押されまくりました。押されまくってボールを取られるということが何回かあったんで、やっぱり体が強い人たちがいっぱい集まってるなぁって思いました。

Q:その中でもシュートを取れたのは?
A:自分でも自信につながったし、逆にシュート以外でも課題とかも見つかったのでそういうところはよかったのかなって思います。

Q:チームとしての戦術は?
A:基本的に僕は下がりすぎるってことがないようにって、いろんなチームの人と話してやりました。

Q:攻撃として前に行くことが多かったが?
A:そうですね。ただ戻るところがしっかり戻れていない。その場合分けと言いますか、戻るところがきっちり戻るっていうのができていなかったので、そこが課題じゃないかなと。

Q:コロナで練習ができない中でコンディションが良かったのはどういう練習をしていたからですか?
A:正直いうと理由はわからないけど、結果的に良かったんじゃないかなと思います。最後の最後でみんなの集中力っていうのもしっかり高まっていって、自分も気持ちを切り替えてやれたっていうので、きっと…やっぱりわからないです。


Q:たまハッザーズ戦では黒田選手を自由にしていなかったことについては?
A:練習としては、こういう時間があるんじゃないのかなとある程度想定してやってみたり、細かくフリーキックの時はこうするとかやってみたり、細かく分けて練習していたのでそれが良かったんじゃないかなって思います。

Q:黒田選手のことは相当マークしていたのでは?
A:はい、そこは、警戒していました。

Q:平塚の体育館でプレイした感触は?
A:ボールは滑るから、もうそこはボールは滑ると割り切ってやろうというのでできたのかなって思います。

Q:齋藤選手にとってのブラインドサッカーの魅力は?
A:いろんな人と繋がりを持てるっていうのが魅力だと思います。自信もついて。ブラインドサッカーやるまでは人見知りであんまり喋らなかったんですけど、最近になっていろんな人と喋る機会が増えてコミュニケーション能力っていうのが高まってきたのかなぁって思います。

Q:何歳の頃から?
A:小学校5年生の冬からなので、10歳ですかね、多分。

Q:外と室内の違いは?
A:ボールが止まらない。後一番は反響ですかね。音が密室じゃないですか、音がいろんなとこから反響しているので、正直体育館の方が聞きづらいのかなぁと思います。

Q:パラリンピックについて今思うことは?
A:もちろんパラリンピック出場というのを目指してやってはいるんですけど、まだまだ足りないところがいっぱいあるなっていうので、毎回の試合とかでも、今回の試合でもそうですけど気づかされることがたくさんあったので、そこをしっかり復習して直していけたらなって思いますね。

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