担当/陸上、車いすラグビー、車いすテニス
「パラリンピックは可能性の祭典だ」と言われるが、本当にその通りだと思う。2020年、コロナ禍で思うような日常を送ることができなかった私たちだが、アスリートも同様に苦しみ、数々の制限のなか練習を積み重ねて来たのだと、彼・彼女らの姿を見て気づかされた。困難な状況の中でも、さまざまな工夫で乗り越え、存分に力を発揮したアスリート達の姿があった。好記録・勝利の朗報が届くたびに、幾度も前を向く力をもらったのは、私だけではないはずだ。
2021年、東京でパラリンピックが開催された。自国開催の大会は、やはり何にも代え難いものだ。パラスポーツに触れたことのない周囲の人たちが、競技に興味を持ち、一緒に応援してくれる姿を見て、「パラスポーツを応援していること」が初めて誇らしく思えた。私たちが信じて、伝えてきたことは決して間違いではなかったと、確信を持つことができた。ようやくスタートラインに立った。自国開催のパラリンピックに運よく巡り合った一人として、この経験を宝物に、これからも選手の輝く姿を伝えたい。
丸山裕理