史上初の1年延期となった東京パラリンピックが感染対策のもと開催され、13日間の熱戦に幕を閉じた。開催を危ぶまれながらも162カ国、4400人の障害のある選手が参加し、高いレベルでの競技が行われた。開催できたことで大会そのものがこれまでにない特別なものとなった。運営者・選手・取材者ともに窮屈なルールのなかでも、多くの世界記録が更新され、卓越したスポーツパフォーマンスを目の当たりにすることができた。
一貫したテーマは「違いが輝く」世界。障害のある人とない人の多様な社会づくりを創造的かつ具体的に展開していく。さまざまな人がいるのが当たり前の社会が創造され、日常となる。共生社会の具体的なアクションがこの閉会式でもあらためて確認された。13日間の日々を通じて最高峰のスポーツによる「共生社会」への祈りが捧げられた。
アンドリュー・パーソンズ会長が就任し初めての夏のパラリンピックで、世界の人口の約15%にあたる12億の人々が何らかの障害をもっていることが認識され、さまざまま障害のある人の人権を守る「We the 15」のキャンペーンが、東京2020パラリンピックから始まった。私たちはこのことをしっかり心にとめておきたい。
実際、起きていることの成果として実感できるようになるには、もう少し、時間がかかるかもしれないが、確かにここで見えたことがあるはずだ。
ここに、わたしたちが取材・配信をしながら感じたことを1人ずつまとめた。もっとも印象に残る写真も添付してもらった。あらためて記事へも戻っていただき、もし何か質問や感想があれば、遠慮なく、取材者へ直接質問してほしい。
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