東京パラリンピックの車いすバスケットボール女子5、6位決定戦が3日、有明アリーナで行われ、日本はカナダに49-68で敗れ、6位でパラリンピックを終えた。
日本は予選リーグ初戦、25日のオーストラリア戦で白星発進した後、続くイギリス戦も勝利。海外勢の「高さ」に負けない日本スタイルで快進撃を続けたが、その後、カナダ戦、ドイツ戦とゲームを落とすと、準々決勝で対戦したオランダ戦では得点を伸ばせず、24-82の歴史的大敗。北田千尋(持ち点4.5)は「小学生とプロくらい違う」と漏らすほど、世界の壁は高かった。
この日、5、6位決定戦に臨んだ日本とカナダの対戦は2回目。1回目の戦いでは35-61と大差を付けられたが、この日の試合では、前回の課題を活かし、後半は日本らしいバスケができる時間もあった。だが、カナダの圧倒的な攻撃力に押され、20点近い差は縮まらず試合は終了。3大会ぶりのパラリンピックは6位で幕を下ろした。
磨いた「トランジションバスケ」
堅い守備からボールを奪い、速攻で仕掛ける「トランジションバスケ」、相手チームの守備が整わないうちにシュートまで持っていく「アーリーオフェンス」を強みとし、磨いてきた日本。大会を総括した岩佐義明監督は「成果はチーム力。初戦のオーストラリア戦では、しっかり分析して、控えのメンバーもゲームを作ってくれて、日本らしい全員バスケで勝つことができた」とした。一方、課題は「最後のフィニッシュ。シュートの確率を上げる練習はいっぱいしてきたが、やはり試合の中で最後まで打ち切れる力が能力必要。精度は上げていかないといけない」と話した。
ネット叩きも「スポーツとして見てくれた」
最終戦で3ポイントシュートを決めるなど、得点源として活躍した北田は初出場のパラリンピックを振り返った。「パラリンピックが始まってみて、私自身は普段の大会と変わらないと思っていた。でも、勝った試合の後、沢山の人から連絡をもらったり、負ければネットニュースで叩かれたりして、“皆さんスポーツとして見てくれてるんだ”って。パラリンピックでの勝ち負けは、この競技の将来に関わるんだと実感した。ここで勝ち上がることは、車いすバスケットボール界全体に貢献できること。今思うのは、やっぱりベスト4に行きたい。メダル争いをして、車いすバスケをもっと盛り上げたい。特別な舞台ですね」と、実感を語った。
世界の壁はあまりにも高かった。だが、オーストラリア戦やイギリス戦の快勝は、女子車いすバスケ界にとって一筋の光明だ。この悔しさが大きなマイルストーンになると信じている。
(校正 そうとめよしえ)