東京パラリンピックの陸上競技、男子走り幅跳び(T64)の決勝が1日、オリンピックスタジアムで行われ、世界的ブレードジャンパーのマルクス・レーム(T64/ドイツ)が8m18をマークし、優勝。同種目でパラリンピック3連覇を果たした。
レームは1回目の跳躍から8m越えの大ジャンプ。2位の選手に約80cmの差をつけるなど、圧倒的な強さを見せた。その後、ミスもあったが、5回目の跳躍で8m18をマーク。自身の持つ世界記録8m62、また、東京オリンピックの金メダリストの記録、8m41を超える跳躍は出なかった。
女子100m(T54)の決勝に出場した村岡桃佳(トヨタ自動車)は16秒71で、6位入賞。予選よりもタイムを縮め、晴れやかな表情でレースを終えた。
2019年春から陸上競技を始め、夏季・冬季パラリンピック出場の二刀流を志した村岡。「正直、大変なことも多く、苦しかった」とレース後は涙。「小さな頃に抱いた、陸上でパラリンピックに出たいという夢を達成できて、今は後悔はありません」と清々しい表情を見せた。
北京2022年冬季パラリンピックへの意気込みを問われると、「あと数日は東京パラリンピックの余韻に浸りたいかな」と村岡。東京パラリンピックの舞台に立った喜びを噛み締めていた。
男子100m(T54)の決勝に出場したレオ ペッカ・タハティ(フィンランド)は銀メダル。5大会連続の金メダルは叶わなかった。
(校正 望月芳子)