東京パラリンピックの陸上競技、男子走り幅跳び(T63)が28日、オリンピックスタジアムで行われ、両足義足のヌタンド・マラング(南アフリカ)が世界記録を更新する7m17で優勝。同クラスに出場した山本篤(新日本住設)は、自らの日本記録を更新し、アジア新記録の6m75で、4位に入賞。初出場の小須田潤太(オープンハウス)は7位で跳躍を終えた。
山本は「多くの人がテレビの前で見てくれていると信じてジャンプした。メダルがないのは悔しいが、自己ベストを更新して“最高のジャンプをする”という目標は達成できたのかな」と、晴れやかな表情を見せた。
女子400m(T47)決勝は、辻沙絵(日本体育大)が58秒98で5位に入賞。2大会連続のメダル獲得はならなかった。「5年間、うまくいかないこともあったが、応援してくださる皆さんのおかげでこの舞台に立てた。一生に一度、あるかないかのこの大会で、今の力は120%出せたと思う」と、涙を浮かべた。
大激戦となった男子5000mレース(T54)は、マルセル・フグ(スイス)が優勝。若手選手が台頭するT54クラスで、ベテランの粘り強さを見せた。日本人の樋口政幸(プーマジャパン)は8位だった。「予選から厳しいレースになると覚悟していたので、トップが見える位置でゴールできたのは良かった。2大会連続の入賞、満足しています」と、レースを振り返った。