東京パラリンピックは大会1日目、伊豆ベロドローム(静岡)で自転車競技が開幕した。
このうち、女子3000m個人パシュート(C1-3)では、オーストラリアのGRECO Paige(C3)が3分50秒815で優勝。東京パラリンピック全体を通しての金メダル第1号となった。
銀メダルのWANG Xiaomei(C3/中国)ともに、予選で世界新記録をたたき出した2人が決勝でも記録を更新し、ワンツーフィニッシュとなった。
24歳のGRECO Paigeは「とにかく一生懸命漕いだことが金メダルにつながった。今大会全体を通しての第1号なんて知らなかったわ。1年延期でどうなるかと思ったけど、信じられなくて夢のよう」。
21歳のWANG Xiaomeiは「思ってもいない良い成績を出せて、感激で胸いっぱい。中国の代表としてステージに立てたことを嬉しく思う」と涙を流した。
中国は2020年の世界大会で、金メダル10個を含む21個のメダルを獲得してメダルランキングのトップに立っており、今大会でも強さが証明される結果となった。
日本の金メダル候補の50歳、杉浦佳子(C3)は4分2秒834で日本新記録を更新するも、予選5位。上位4人による決勝には進出できなかった。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、無観客開催となった本会場。東京オリンピックでは有観客だっただけに、東京パラリンピックでの盛り上がりも期待されていた。
静岡出身の杉浦は「海外の選手たちがせっかく日本に来てくれているので、日本のおもてなしを感じて帰ってもらいたかった。日本のいいところを見せたかった。地元ということもあり、リアルに観戦して応援してもらいたい気持ちもあったが、感染拡大の中で有観客開催して何かあったら大変なので、これでよかったと思う」と話した。
自転車競技は、東京オリンピックと同じく静岡県で開催。25日から28日のトラックレースは伊豆ベロドローム(伊豆市)、31日から9月3日までのロードレースは富士スピードウェイ(小山町)で行われる。
杉浦は、27日の女子500mタイムトライアル(C1-3)に向けて気持ちを切り替える。