コロナウイルス感染者数が記録を更新、油断できない緊張が続く横浜で、12月19日(土)「横浜トライアスロンセミナー2020パラキッズセミナー」が日産スタジアムの室内走路で開催された。「ITU世界トライアスロンシリーズ横浜大会」組織委員会が主催。授業は午前9時半と11時半からの90分授業が2回、小中学生合計4名が参加した。
「今日は少人数だし、堅苦しいのはやめて、リラックスしていこう!」と、パラリンピアンの木村潤平が気さくに呼びかけ、競技用バイクの説明や、乗れそうな子どもには実際にハンドルを握って「手で漕ぐ自転車」の体験を行った。
ゲスト講師には、木村のほか、障害のある子どものクラブチーム「横浜ラストラーダJr」を指導する久保田章さんも登壇。ランニング、車いすでのスラローム、競争体験としてリレーが行われた。
また、日常的に車いすを使う参加者には、久保田さんが車いすでの走行を、知的障害と障害のない子どもにはJTU(日本トライアスロン連合)でパラリンピック日本代表の強化に携わる松山文人さんが、それぞれ専門スキルをフル活用して子どもたちの指導にあたった。
「今日は苦しくなる前にマスクを外してもいいですからね」横浜大会組織委員会の職員さんが説明。年齢、障害の有無や程度も全く異なる初対面の子どもが集まったが、少人数かつ講師陣の行き届いた指導で、笑顔の絶えないひとときとなり、身体を動かすことの楽しさを満喫した。
授業と交流が終わり、車いすの小学生が久保田さんが主催するクラブ、横浜ラストラーダJrに参加してみたい、と、申し出てきて小さなアスリートが誕生した。
中学2年の車いすの参加者はじつは久保田さんのクラブのメンバーでもあった。「陸上でパラリンピックに出たいんです。今日は一緒に学び会えて、協力してできたことが楽しかった」と話していた。
→P2.講師紹介(木村潤平)