11月7日、宮城県総合運動公園セントラルスポーツ宮城G21プール(宮城県利府町)で「強化育成合同合宿兼秋季記録会」が開催された。このうち山口尚秀(SB14・知的障害/四国ガス)は、100メートル平泳ぎで1分4秒13の世界記録を更新した。
山口は、昨年ロンドンで行われた世界選手権でも、同種目で世界記録を更新して金メダルを獲得。すでに東京パラリンピック日本代表に内定している。
山口は、コロナ禍の中で世界新を更新できた理由について、「世界新は、人との関わりの中で自分のすべきことを最大限に出せた。これまでの反省を見つめ直しただけではなく、久しぶりに日本代表のチームメイトや各都道府県から来た選手と会えて、人との関わりの中で自分のできることを最大限に出した」と振り返った。
また、「コロナウイルス感染対策のもとで、アスリートとして体調を整えるのが一番だけれども、自他ともに感染しないために、コミュニケーションを積極的に行った。世界新でも東京パラヘ向けて初心を忘れず、今回に満足せずに、本番で高いレベルでやっていけるよう、できることからやっていきたい」とも抱負を語っていた。
山口と同様に東京パラリンピック出場が内定している木村敬一(SB11・視覚障害/東京ガス)も、この日はクラスがコンバインドされていたため、同じレースを泳いだ。山口の快挙について木村は、「(コロナで)自分も試合がいつなくなるかもしれないと、一つ一つのレースを大事にしているが、自粛の中でベストを出してくるのは頼もしいです。かっこ良かった」と称えていた。
(校正・久下真以子、村田有季子)