北日本、東日本、中日本、西日本の4地域のリーグ戦を勝ち上がった7チームによる「KPMGカップ ブラインドサッカークラブチーム選手権2020」(2020年2月8〜9日)が富士通スタジアム(神奈川県川崎市)で初日の試合が行われた。

出場チームは7チーム。コルジャ仙台サッカークラブ(北日本リーグ1位・仙台)free bird mejirodai(東日本リーグ1位・東京都文京区)埼玉T.Wings(東日本リーグ2位・さいたま市、所沢市)パペレシアル品川(東日本リーグ3位・東京都品川区、新宿区、北区)F.C.長野RAINBOW(中日本リーグ1位・長野県坂城町、松本市)ラッキーストライカーズ福岡(西日本リーグ1位・福岡市)LEO STYLE 北九州(西日本リーグ・2位・北九州市)。
海外招聘チームとして中国の遼寧ブラインドサッカーチームが出場予定だったが、新型コロナウイルス広がりを鑑み、選手の安全を考慮して不参加となった。
第1試合のラッキーストライカーズ福岡と埼玉T.Winsの試合は前半14分に埼玉の菊島宙の相手の隙をついたミドルシュートで先制。後半19分には加藤健人からボールを受けた菊島宙がドリブルで運びシュート。追加点を決め、埼玉が福岡を相手に完封勝利した。
「2点目がなかなか取れなくて自分も疲れて焦っちゃったんですけど、カトケン(加藤健人)が落ちて受けて(守備にまわって)カウンターで取れたんで良かったなと」と2点を取った菊島は語った。

第2試合は中国の遼寧ブラインドサッカーチームが不参加により対戦相手のコルジャ仙台ブラインドサッカークラブが不戦勝となった。
第3試合はFree bird mejirodaiとLEO STYLE 北九州が対戦。Free bird mejirodaiが鳥居健人のゴールと、オウンゴールで前半を2-0で折り返すと、日本代表の園部優月が追加点を上げ3-0で勝利した。

第4試合はブラインドサッカー日本代表のエース川村怜が中心となって設立した創部1年目のパペレシアル品川(同じく日本代表の寺西一、佐々木ロベルト泉らが所属)とF.C.長野RAINBOWが対戦。前半5分に寺西一が先制すると、同16分、19分には川村怜が追加点を上げる。後半に入っても品川の勢いは止まらず5分間で佐々木ロベルト泉が3得点を奪う。後半18分長野の中学1年生平林太一(最年少得点記録保持者12歳7か月29日)が巧みなドリブルで品川の守備をかわしゴールを決め一矢を報いた。試合は6-1で品川が勝利した。

第5試合はラッキーストライカーズ福岡が不戦勝で2日目の5位決定戦に進んだ。
第6試合はLEO STYLE 北九州とF.C.長野RAINBOWが対戦。長野が前半2分清水冴恭(しみずさきょう)の初ゴールで先制すると後半18分平林太一が追加点を決め、中学生コンビの活躍で2-0と完封勝利。明日の5位決定戦に進んだ。
初ゴールを上げた清水は「やっぱゴールを入れたらこんな感覚になるんだな」と語り、平林は「こんな大舞台で堂々とゴールを決められるなんてメンタルが凄いなと」を清水の初ゴールを喜んだ。5位決定戦に向けて清水は「一試合目悔しい思いをしたんですけど、二試合目勝ったじゃないですか。やっぱり負けたチームのためにもやっぱ尽くさないといけないと思うんですよね。お互いフェアプレーだったりとかそういう小さなことから、勝ったり負けたりして、お互いが誰かのために、チーム全体で負けたチームのために頑張りたいと思います」と応援してくれる人たちのためにも明日の勝利を誓った。

9日最終日の試合の組み合わせは次の通り。
(10時から)
第1試合 埼玉T.Wings対コルジャ仙台ブラインドサッカークラブ。
第2試合 free bird mejirodai対パペレシアル品川。
(12時から)
3位決定戦
5位決定戦 ラッキーストライカーズ福岡対F.C.長野RAINBOW
決勝戦は13時45分から行われる予定。
(校正・佐々木延江)