9月30日(土)・ITU主催WTS(世界トライアスロンシリーズ)グランドファイナル、競技4日目。現地時間15時40分にパラエリートのレースがスタートした。会場はカナダ・エドモントン(アルバータ州)にあるウィリアム・ホーラックパーク。
世界22カ国から男女合計100名のパラトライアスリートが出場。スプリントディスタンス:スイム750m、バイク20km、ラン5kmを競った。PT5(視覚障害)のScheidies Aaron(USA)が1時間58秒でフィニッシュ、全クラスのトップに輝いた。
日本選手は、PT4(立位)2名、PT5(視覚障害)2名の合計4名+視覚障害ガイド2名が出場。2度目のグランドファイナル出場となる日本チームと世界の壁はさらに厚くなっていた。
リオパラリンピックまで2年と近づき、海外チームのレベルが大きな成長を遂げていくなかで、まだ始まったばかりの日本パラトライアスロンをどう舵取りしていくか、引率するJTU日本トライアスロン連合と、オリンピック、パラリンピックのノウハウを結集して取り組んでいく必要に迫られている。
PT4男子は、日本トップの古畑俊男(下腿切断・東京都)はクラス14位(=総合32位)と苦戦を強いられた。
「私の走りとしては、精一杯を尽くしたが、競争の面では課題が残った。来シーズンがリオへの本番であるため、すでに来シーズンにむけた練習環境をスイムで取り入れている。その成果はまだ今回のレースには出でこなかった。来シーズンは3月から始まるWTSに出場していきます」と、レース後の古畑は話していた。WTSポイントを蓄積することが、リオパラリンピックへとつながっている。
古畑と同じクラスで出場した土門伸行(東京)はクラス19位(=総合64位)。タイムは1時間22分19秒。水泳出身の土門は、ジャパンパラ水泳競技大会など障害者の水泳のトップクラスの大会で泳いでいた。人口膝関節の障害が水泳のクラスに該当せず、現在は出場していないが、バイク、長く課題だったランも挑戦できるようになった。
男子PT5は、3種目をガイドとともに走り、バイクはタンデム車でガイドはパイロットとして先頭を走る。日本からは昨年のロンドン・グランプリファイナル、今年のアジア大会と海外での経験を積んできた中澤隆(東京)と、もとエリートの原田雄太郎ガイド(埼玉)、女子は、山田敦子(兵庫)・武友麻衣ガイド(奈良)の2組が出場。世界のレベルには太刀打ちできず、ともに最下位に終わった。
<日本パラエリート結果>
<PT4男子>
14位 古畑俊男(東京)01:09:58
19位 土門伸行(東京)01:22:19
<PT5男子>
12位 中澤隆(東京)・ガイド;原田雄太郎(埼玉)
<PT5女子>
9位 山田敦子(兵庫)・ガイド;武友麻衣(奈良)01:27:25
パラエリート選手は翌朝の飛行機でエドモントンを出発。9月1日(月)に日本選手2名、佐藤圭一(PT4・愛知県)、橋本健児(PT2・宮城県)がパラオープン(スプリントディスタンス)に出場する。競技は7時15分(現地時間)にスタートする。