「ドバイ2019世界パラ陸上競技選手権大会」4日目の11月10日(日)、車いす男子100mT34の決勝が行われ、開催国・アラブ首長国連邦(UAE)のモハメド・アルハマディ(ALHAMMADI Mohamed/T34)が銅メダルを獲得。前日に行われた400mの銀メダルと合わせて、ダブルメダルとなった。
短・中距離のマルチレーサー
「ドバイのヒーロー」とも呼ばれる短・中距離選手のアルハマディ。パラリンピックでは、2012年のロンドン大会で男子200mT34の銀メダル、100mT34の銅メダルを獲得すると、4年後の2016年のリオ大会では、800mでUAE唯一の金メダルを獲得。短距離から中距離まで、表彰台入りを実現させるマルチ走者だ。
今大会では100mT34、400m(同)、800m(同)に出場。メインとしているのは800mだが、今日までに行われた100mと400mでそれぞれメダルを獲得し、ホームで観客を沸かせた。「期待していなかったから、とても嬉しいです。信じられない」と喜びを語ったアルハマディ。2種目を制覇し、狙うは今大会でのトリプルメダルだ。
母国開催の喜び
「オープニングでは仲間がみんな笑顔で、幸せな気持ちになりました」と母国開催の喜びも語る。夢は「UAEの国旗をセンターポールに掲げること」。今は自身の記録を打ち破るよりも、そのことを最も大切にしているという。母国で行われた今大会で、その思いはますます強まったかもしれない。
アルハマディは14日、800mT34の予選に出場する。
(校正・佐々木延江、写真協力・小川和行)