11月8日・競技2日目。イスラムでは祝日となる金曜日。連日32度を超える暑さも夜の競技が始まる頃にはちょうど良いと言えるくらいになる。
男子100m T54(車いす)決勝で、レオ=ペッカ・タハティ(TAHTI Leo Pekka/フィンランド)が13.02で優勝。昨夜の準決勝で生馬知季(WORLDーAC)は敗れた。スタートのわずかな狂いも結果を左右する100m T54という厳しい競技で、フィンランドは男・女ペアで優勝した。詳細は別の記事に詳しく述べる予定。
男子1500 T11決勝は、和田伸也(長瀬産業)・中田崇志ガイドが4:11.42で4位に入り東京への出場枠を得た。昨日の佐々木真菜に続き日本人2人目になる。
トップは4:07.02でブラジルのジュリオ・セザール・アグリピーノ(AGRIPINO dos SANTOS Julio Cesar)だった。
「もう少し早く走れた。前との差は予定通り。ラスト400m、300mのところで迫ろうと考えたが大回りしそうだったので避け、ラストでつっこんだ」と、しっかりとガイドとのコミュニケーションで乗り切ったと話していた。
そして、女子走り幅跳びT12決勝。澤田優蘭(マッシュスポーツラボ)は5m27cm、5位。東京パラ出場枠獲得にはいたらなかった。
「少し体に重さを感じていたが、どの選手も条件は同じです。気持ちを切り替えて100mでも決勝進出、自己ベストを狙っていきます」と澤田。
このあと100mでも対戦するライバルの21歳・ブラジルのガブリエーラ・メンドンサ・フェレイラ(MENDONCA FERREIRA Gabriela)は5m54cmで3位、自己ベストだった。
T54は、800m予選へ。
予選では、男子800mT54の予選に出場した鈴木朋樹(トヨタ自動車)は4着でゴールし、明日の決勝に駒を進めた。強化してきたスタート力に手応えを感じた鈴木。序盤は王者ダニエル・ロマンチューク(ROMANCHUK Daniel/T54・アメリカ)に次ぐ2番手に位置した。
「スタート力に関しては、100点満点でした。海外の選手に比べて抜き出るものがあったかなと思う」と自信を覗かせた。ただ、その後のレースで重要になるのは「位置どり」だとし、「今日は他の選手に押し負けてしまうところがあった。それは自分の気持ち次第でどうにでもなることなので、落ち着いてやりたい」と決勝へ向けた課題も語った。
明日、大会2日目(11月9日)は、9時から競技が始まる。
DAY2・11/8(金)日本人選手の結果
<決勝>
女子走り幅跳びT12決勝
・澤田優蘭(マッシュスポーツラボ) 5m27(-0.8)5位
男子1500mT11決勝
・和田伸也(長瀬産業)4:13.07 4位(東京パラリンピック枠内定)
・唐澤剣也(群馬県社会福祉事業団) 4:18.13 6位
<予選>
男子400mT47予選
・石田駆
(愛知学院大)49.95 4位
男子200mT64予選
・井谷俊介
(SMBC日光証券)23.49 AR 6位
男子800mT54予選
・鈴木朋樹(トヨダ自動車)1:36.37 4位
・渡辺勝(凸版印刷)1:39.10 21位
・西勇輝
(東京都)1:41.74 26位
男子400mT52予選
・佐藤友祈(WORLD-AC)59.42 1位
・伊藤智也(バイエル薬品)1.00.54 3位
・上与那原寛和(SMBC日光証券)1.03.12 6位
(取材協力・丸山裕理、佐々木理佐、写真協力・小川和行)
<参考記事>
「車いすのウサイン・ボルトになりたい」。パラ4大会王者が貫禄の金!(丸山裕理)
http://www.paraphoto.org/?p=24134